私が初めて撮った写真は、俗に云う心霊写真だった。
どんな、写真かと言うと、【画面中央に居る写真の中心人物に向かって、画面端の影の様な何かが、大勢の手の様な形を成し指を指してる写真】だった。
私は、「初めて撮った写真がこんな写真なんて縁起が悪い」程度にしか考えてなかった。
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前置きが長く成りすぎた。本題に入る。
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ある日、私が先生と呼んでいる人と、とある田舎に行くことになった。
先生曰く、先生の故郷らしい。
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車に揺られ一時間。
私と先生は森の中に居た。
道に迷った訳では無い。
道を間違えた訳でも無い。
何故なら、道は一本しか無かったからだ。
でも、森で迷子になった。
だが先生は「たまには、こんな事あっても良いか」と、気にも止めなかった。
私も少々面白くなってきた。
闇雲に車を走らせ早数分。
私達は、一軒の家を見つけた。
その家は、【古臭くも無く、新しくも無く特徴の無い家】としか言い様が無い、不思議な家だった。
私達は、その家にお邪魔する事にした。
インターホンはあるが、押しても反応はない。
私は、ドアノブを掴み、引いてみた。
ドアは開いた。
私達は家の中に入った。不思議と罪悪感は無かった。
家の中は古くもなく新しくも無い、郷愁的だった。
家具も壊れてる物は無いし、人が住んでるのだろう。
だが、見も知らぬ人が家の中に居たら、色々と不味いと思い、私達はその家の前に車を止め、車の中で家主を待つことにした。
続く
作者退会会員
お久し振りの方はお久し振りです。
初めての方は初めまして。
私は迷魄月(Meihakutuki)と申します。(前回、自己紹介してなかったので)
解説ですが、「マヨヒガ」とは遠野物語に出てくる、怪異の一つです。
あと、この話は長く無いですが、数パートに割かせて貰います。
※追記 心霊写真は『RD 屠』と画像検索でググって、最初にでたCDのジャケ絵の様な感じです。