中編3
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"靴好きソフィ"

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ソフィは美しい金髪を持つ、それはそれはとても綺麗な女の子でした。

ソフィには10歳と9歳になる二人の姉が居て、二人ともそれなりに美しい娘でしたが

ソフィには遠く及びませんでした・・・・・・

そんなソフィを両親は溺愛し、ソフィの八歳の誕生日に彼女の美しい髪に

よく似合う髪飾りを贈りました・・・・・・

両親は今まで娘達にはそれぞれの足に良く似合う靴を贈ってきましたが

あまりにソフィの髪が美しいので、靴ではなく髪飾りを贈ることにしたのです。

ですがソフィはそれが気に入りませんでした・・・・・・

私は姉達のようなおしゃれな靴を持っていないし、特に着飾らなくたって

私の髪は十分美しい・・・・・・

そう考えたソフィは両親に綺麗な靴をプレゼントにとせがみましたが

両親が新しい靴を買ってくれる事はありませんでした・・・・・・

でもソフィは自分の靴を諦める事はしませんでした。

自分の靴を両親に買って貰うのではなく、姉達の靴を奪って手に入れる事にしたのです。

しかし、姉達の靴がそんな簡単に手に入る理由は無い・・・・・・

そう考えたソフィはまずは一番上の姉の靴を奪う事にしました。

一番上の姉の靴はとても綺麗な真紅で、可愛らしい形の靴で

普段は姉の部屋の箪笥に大事にしまわれており、

大事な場面でしか使われることはありませんでした。

ある夜、ソフィはこっそり寝室から抜け出すと、台所から料理用の包丁を取って来て

長女の部屋に向かいました。そしてぐっすりと眠っている姉に猿轡を噛ませ、

姉の綺麗な足を滅多刺しにし、その肉をバラバラに削ぎ落としてしまいました。

そして姉が気絶したのを見届けて、姉の肉を削いだ包丁を洗って台所に戻すと

そのまま、自分の部屋に戻り、すうすうと眠りました。

翌朝、長女は血だらけのベッドでぐったりしている所を発見され、なんとか命は

助かりましたが、歩く事は出来ず寝たきりの状態になってしまいました。

足の怪我も夜中に家に侵入した獣に襲われたのだろうということで片付いてしまいました。

唯、長女の赤い靴はソフィの物にはならず、次女のものになりました・・・・・・

---

それはソフィにとって全く予想外のことでした。

そこで次にソフィが考えたのはもちろん次女の靴を手に入れることでした。次女の靴は

とても透明なガラスで出来ており、足の先の美しい次女にはとてもよく似合っていました。

ある日、ソフィは次女を遊びに誘い、自分の部屋に招き入れました。

そして自分の玩具で次女と遊びつつ、チャンスを窺っていると、一階から母親の

おやつを知らせる声が聞こえてきました。においを嗅いで見るとちょうど次女の好きな

マドレーヌのにおい・・・・・・ソフィはしめたと思いました・・・・・・

次女が大喜びし、駆け出す後にソフィは着いて行き、マドレーヌで頭がいっぱいになった

次女を階段から思い切り突き落としました。

次女は両の足の骨を折り、綺麗な足の形が変わって、靴に足が入らなくなってしまいました。

そして両親には次女があせって階段を踏み外したと嘘を吐きました。

そしてソフィの目論見どおり、かつて姉の物だった綺麗な靴達はソフィの物となったのでした。大きさはすこしぶかぶかでしたが、綺麗な靴を履けるのが楽しかったのでソフィは

あまり気にしませんでした・・・・・・

しかし人の道に背いた方法で、自らの欲求を満たしたソフィにはすぐに恐ろしい罰が

下りました。ある日長女の赤い靴でソフィで外に遊びに出た時、靴の紐が解けて

倒れてしまい、紐の解けた靴はソフィの足を離れ、池の中に飛び込んでしまいました。

仕方なく、ソフィは次女のガラスの靴を履いて外で遊ぶ事にしましたが、足元の見えづらい

藪の中で遊びまわった時に、石につまずき、ガラスの靴は割れ、

更に倒れた衝撃でソフィの両の足の骨は折れ、硬い茎で両目を貫く怪我も

負ってしまいました。ソフィも姉達と似たような身となった事を、

ソフィ達の両親は酷く嘆き、自分達の不幸を呪うと共に、

娘達にはもう何も買い与える事はありませんでした・・・・・・fin

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