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中編3
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真相

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この前、俺の部屋で友達3人が俺の誕生日会(という名目の飲み会)を開いてくれた。

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午前2時くらいまで飲んでて、そろそろお開きかなって思ったとき

友人の一人、坂本が突然

「写真撮ろうぜ!」って言った。

皆「おお!いいな!」とかと言ってテーブルを片づけ始めた。

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坂本は自分のリュックから今はやりの自撮棒を出してきて「これ買ったのさー。」と言うと、皆「マジか」「買ったのかよ」などと言った。

そして、その自撮棒を使って最後に記念撮影をした。

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俺と他の2人は坂本に「後でその写真送って」と言うと坂本は「ああ、わかった」と言った。

その日はそれでお開きになった。

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その次の日の午後、ラインが来た。

坂本からだった。

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開けてみると

「昨日撮ったやつさ、なんかヘンなの映ってんだけど…」

と書いてあった。

俺は「え?マジで?何写ってるん」

と書いて送った。するとすぐに返信が来た。

「なんか、押し入れのとこに人の顔みたいなの写ってんのさ…

そう見えるだけかもしれんけど…」

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俺は一瞬ビビった。けど

「マジで?その写真すぐに送って」と言った。

するとすぐに画像ファイルが送られてきた。

写真は確かに俺の家で昨日撮られた写真だった。

俺と坂本と二人の友人が並んでポーズをつけて写ってる写真だ。かなりブレてはいたが、それだけなら問題は無かった。

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だが、4人の背後にある押し入れの扉が少し開いていたらしく、その隙間に女の顔のようなものが確かに写り込んでいた。

…俺は背筋がゾッとした。

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だが同時に一つ疑問に思うことがあった。

実は俺には、小さい頃から弱いながらも霊感があった(そう思い込んでいただけかもしれないけど)。しかし、今まで自分の今住んでいる部屋で違和感を感じた覚えは無い。

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もしこの女の顔のようなものが本当に霊の類かなんかであれば、何かを感じてるはずだと思った。

そこで俺は自然と「まあそう見えるだけだろ」という考えに至った。

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そこで俺は坂本に

「まあ、錯覚か何かだろうな。ほら、人間は点が3つあると顔として認識するとか言われてるじゃん。それだよ。」

と書いて送った。

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しかし、送った後またその写真をじっと見てみると、ただの点ではないような気がしてきた。はっきりとではないが輪郭のようなものもある。

さすがに違うものだと決めつけるのは自分でも自信が無かったので、坂本にまたラインで

「一応、神社とかお寺とかに持って行くのもいいかもな」

と書き加えて送った。

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10分ぐらい経ってからだろうか、坂本から返信が来た。

「俺には点には見えんけどな。確かに神社あたりに持って行くのがベストかもしれん。今週末行ってみる。お前も来るだろ?」

こう返信が来たが、俺は既に違うだろうという思いのほうが強かったので

「いや、俺はいいや。結果がわかったら一応教えてくれ。」

と送った。

するとすぐに「了解」と返信が来た。

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俺は家に帰るとすぐに件の押し入れを開けてみたが、何かいるどころか気配さえも感じなかった。

俺は確信した。やはりあの女のような顔は、そう見えただけだったということを。

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そのまま一週間も過ぎ、日曜日になった。いつもならどこかに遊びに行くのだが、その週は珍しく家にいた。

すると電話がかかった来た。坂本からだった。

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「もしもし」

「もしもし、あー今神社行ってきたんよ。」

「で、どうだったんよ?」

「いやー、お前の言うとおりだったわ。霊的なものは感じられませんって言ってた。」

「やっぱりな、まあこれではっきりしたな。」

「だな。」

と言った感じだった。

俺も内心少しあった不安が取り除かれてすっきりした。

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そしてこの話はこれで終わり

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…になるはずだった。

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それから数日後、自分のカメラのデータを整理してるときだった。

相当酔ってたから忘れてたみたいだけど、自分もこのカメラで写真を撮ってたみたいだと言うことに気づいた。さすがに酔ってたせいかまともに撮れていたのは少なかったが、一つだけ完璧に撮れているのがあった。

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それは俺らが最後に自撮りした直後の写真だった。

それに写っていたのは

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俺ら全員の後ろ姿だった。

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