ここから落ちたら、すごく痛いよね
えっ?
冗談、冗談
今のは忘れて
そう笑って言ったけど、
夕暮れに照らされた彼女の横顔は、どこか悲しそうだった。
nextpage
その夜、彼女はいなくなった。
なんてことはなくて、次の日もどこか寂しげな彼女は学校に来た。
いつものように友達と挨拶を交わす。
教室にいる間は悲しみを隠しているようだ。
だけど、また悲しくてたまらなくなったのだろう。
nextpage
階段を駆け上がる。
屋上のフェンスをぎゅっと掴んでいる。
ごめんね、助けられなかった
彼女は泣いていた。
ごめん…
助けられなくて…
気付くと、僕も泣いていた。
僕のせいで、彼女は泣いている。
僕は、死んでからも彼女を苦しめてる。
つらくなって、思わず嗚咽が漏れた。
nextpage
僕はどうにかして彼女に伝えたかった。
いや、伝えなくてはいけない。
君は僕を助けてくれたよ
だから、僕は生きてるんだ
死んだのは…君なんだ
助けられなくて…本当にごめん
もうゆっくり休んでいいんだよ
傷だらけの彼女に向かって、
僕は泣きながら、そう言った。
作者x hiroko
切ない話を作ってみました。
少し分かりづらくて、ちゃんと伝わってないかも>_<