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短編2
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ケータイカメラ

18歳の夏の話。

その日は自動車の免許をとったばかりの僕と友達2人で肝試しに行っていました。

O県の街外れにある小高い山の山頂に昔テーマパークらしきとこがあって今では廃墟となっている

そして何よりそこは、心霊スポットと聞き怖いもの見たさで3人で行くことにしたのです。

当時(現在28)よく遊んでいた友達2人のうちの1人、Aは怖いもの知らずでした。

ビビりな僕とBはそんなAがカッコ良くて口には出さないものの不思議と「Aがいると安心」「Aがいると怖くない」

そんな気持ちにすらさせてくれる存在でした

パーク内(特に何もない)をグルグル歩いていると入口にほど近い場所に下へと通ずる階段があるのに気づき3人とも足をとめました。

月の出てない夜だったので最初は気付きませんでしたが、よく見るとずーっと下の方まで階段は続いています

するとAが「ジャン負が下まで行く!決定」

などとふざけたことを言い出したのでさすがにマズイと思い

「危ないけんやめとこや」

と説得するとAは

「分かった分かった、俺が行くわ!」と1人で降りて行きました。

月も出てないまっ暗闇の中、いくら目が慣れたとは言え足を滑らして怪我なんてしたら一体誰が助けにいくんな

なんて僕とBの心配をよそにAはどんどん降りていきついに見えなくなるところまで行ってしまいました

すると暗闇の中、遠くから

「おぉ!」

とAの声が聞こえました

僕「どしたん?」

A「墓がある!」

僕「分かったけんもう上がっておいでや」

A「ちょい写メ撮るわ!」

B「いらんことすんなや笑」

なんて会話がまっ暗闇の中3分ぐらいあったでしょうか、遠くから段々とAが上がってくるのが見えてきました。

車に戻り助手席に座ったAが撮ったお墓の写メを見せてきました

そこには「○○家」とお墓に名前が書いてありその隣でピースをしているAが写っていました。

僕「ほんま罰当たりなやつじゃな」

僕はちょっとキレ気味に言いました

するとBが「見せて見せてー」と後部座席から携帯を取り上げ食い入るようにその写真を見始めました

帰り道、何事もなかったのですがその間Bは一言も喋りません。

おかしいなーと思いながら峠道だったので「車酔いかな?」と気にもとめずにいたのですが

ジュースを買いにコンビニ立ち寄った時のこと、Aがトイレに行った瞬間Bの口から耳を疑う言葉がでてきました。

なんでさ・・・、

まっ暗闇なのに墓とAがハッキリ写ってんの?

その瞬間、僕は凍りつきました。

当時のケータイはフラッシュ機能がついているもはほとんど無く画質もとんでもなく悪いのにハッキリと写っていたんです。

あれは一体なんだったんだろう・・・

バガ

Concrete
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