こんな事になったのは、どうしてだろう。
いいや、切欠は分かっている。昨日やったアレの所為だ。
《オカルト研究部》なんて名前の割には、何もしてないぬるま湯サークル。そんな現状を打破する為、ほんのちょっとしたスパイスにとやった降霊術。
ネット上で調べた簡単なもので、しかも、所々で手順が省略されている。
ほんのお遊びだったのだ。
なのに・・・・。
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最初は結実だった。
ラインが来たのは、一昨日の午前三時前。
「何かがドアの外に居る。」
絵文字もスタンプも無いメッセージ。
冗談だと思った。昼にあんな事をしたから、脅かしているのだろうと。
幾つも連続で来るメッセージが鬱陶しくて、途中で放って置いて寝た。
そして、次の日、連絡が取れなくなった。
最後に表示されていたメッセージは
「どろっとした茶色の」
だった。
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次は美那だった。
昨日、午前中の授業が終わった後で電話が掛けられてきたのだ。
「何?どうしたの?」
「追われてる!!」
どうやら走りながら掛けてきているらしい。所々ノイズが入る。
「追われてるって何に。」
「分かんない!!・・・何かどろっとして茶色いーーーーーーー」
プツリ
電話が切られた。
彼女も、其の後から連絡が取れない。
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部屋で漫画を読んでいると、理佐から電話が掛かっきた。
「何?」
「あの、結実と美那、連絡取れないじゃん。あの日のアレが関係してるんなら、私達も、もう」
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話を聞いている途中で、部屋の隅から音が聞こえた。水の詰まった袋を落としたような。
目を向けてみると、居た。
其れは、其処に居たのは、
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どろっとした茶色の
shake
作者紺野-2
どうも。紺野です。
たまには真面目にオリジナル王道を書きます。
ガラス瓶の金魚も近い内に書きます。
友人に話した所、「え?何?下○便?」などと心無い事を言われてムシャクシャして書きました。
ああいうデリカシーの無い所が嫌いなのです。
此の話はフィクションです。
現実の人物、地域、儀式とは無関係です。