僕の、住んでる島はとても良いところだ。
自然はそこら中にあるし、店も、、まぁ都心付近には当然劣るけど、生活と趣味を楽しむにはちょうどいいくらいはある。
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それに、心霊スポットが充実してる。
ものすごい霊感の持ち主は、 この島に入りたくないって言っちゃうくらい。
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なんでそんな心霊スポットがあるかって言ったら
ものすっごい昔、江戸時代くらい。
何か罪を犯した人間とか、隠れキリシタンとかが
この島で、処刑されたり、働かされて餓死したり。
そういうのがたくさんあったからなんだって。
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だから、霊がいっぱい住んでるんだ。
で、この島で一番ヤバイって言われてるのが
隠れキリシタンが埋められてる山の下を通る
トンネルなんだ。
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そこには、いろんなウワサがある。キリシタンの霊が出るとか、血の涙を流したマリア像があるとか。
で、行ってみたんだ。友達二人と。
だって面白そうじゃん。
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夜中の12時くらい。三人集まった。
来たはいいけど、トンネルが放つ異様な空気に
皆、ビビってた。
『昼間来る時とは全然違うね』
『そうだね。街灯全然ないし』
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そう。まわりの光っていったら
トンネルの入口のすぐ近くにある、公衆電話だけ。
そういえば、
この公衆電話にも何か出るって言ったっけ。
あんまり、ここにいたくないな。
『ね。早く行こ。』だから僕は、二人を催促した。
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そんなに長いトンネルじゃないから、
歩いて入ることにした。
けど、走った。だってこえーもん。
いつの間にか、手を繋いで走ってた。
野郎三人で手を繋いで走るとか、気持ち悪いけど
恐怖には勝てない。
友達の顔も見えないくらい真っ暗。
僕は、両手に手を握ってたから真ん中だった。
ひたすら、出口まで走った。
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ふー。着いた。特に何もなかったな。
ってか
『『『真ん中で良かったあ!』』』
え?
俺の声と重なって二人の声が聞こえた気が…
『俺が真ん中だったよな?』友達が、言う。
いや、『僕が、』友達の発言を訂正させようと
口を開いた時
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手に違和感を感じた。
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shake
ズルっ
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なんだ?気持ち悪い。
すぐにスマホの明かりをつけ自分の手を確認した。
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僕の手には、
真っ赤な
血がベットリついていた。
shake
『うわぁぁぁぁぁあぁぁあ!!』
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僕は、一体誰と手を繋いでたんだよ…
作者桜花
ども。桜花です。
このトンネルはマジであります。怖いです。