短編2
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生霊

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今は亡き祖父の話。

祖父がある中学校のやっていた頃、夏休みになるとよく教え子たちが泊まりにきていたらしい。

A子ちゃんもその一人だった。

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A子ちゃんは友達と共に泊まりに来た。

来てすぐ、泊まりにきた記念としてA子ちゃんの持つカメラで写真を撮ることになった。

その後も様々な写真を撮った。

何事もなく滞在期間は終わり、A子ちゃんたちは帰って行った。

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夏休みが明け、学校が始まったがA子ちゃんは具合が悪いといい、だんだんと休みがちになってゆき、ついには入院した。

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ある日、A子ちゃんの両親が学校へやってきた。

「この写真を見てほしいのですが・・・。」

それは、夏休みに泊まりにきたA子ちゃんが撮った写真だった。

他の友達が普通に写っている中、A子ちゃんが写っている写真には赤い光線などが写っており、まともな写真が一枚もない。

変だと思った祖父たちは、その頃有名であった霊媒師さんに写真の鑑定をお願いしに行った。

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霊媒師さんはA子ちゃんの事情を聞いた後写真をみて、顔をしかめこう言った。

「A子ちゃんへのかなり強い念を感じます。また、ここに写っているのは生霊でしょう。

 お祓いをすることをお勧めします。」

詳しく聞いてみたところ、A子ちゃんの近所に住む20代の男性がA子ちゃんに懸想をしており、その男性の生霊が憑りついているのだそうだ。

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生霊となっている男性がA子ちゃんに対する気持ちを解消するまで何度もお祓いを行わなければならなかった。

長い時間をかけA子ちゃんは回復していった。

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生き霊はタチが悪い。
と聞いた事があります。
思わぬ所で取り憑かれたA子さん、可哀想ですね…

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