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はじめまして。
まず…私にはたいした霊感などはありません…ただ、親族に心霊に深く関わる人(母)がいたため、いろいろと聞いてきたり感じてきたことを、ほんの少しお話しします。
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私は看護師をしています。看護学校を卒業してすぐに働いた場所は、高齢者の多い施設でした高齢化社会が問題になっていた時期です。
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その職場で、年上の男性職員(BUNさん)がいたため、と知り合いました。彼は元々、ガテン系の仕事から介護福祉士へ転職してきた人で、以前の仕事で大きな怪我をして入院生活が長引いた経緯で、福祉業界に興味を持った方でした。
お互いにお酒好きで、意気投合し、よく一緒に飲みに出掛ける仲でした。私は女ですが、男女の関係ではなく、兄と妹のような仲でした。
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そんなある日、BUNさんの周囲で小さな気配を感じるようになりました。初めは小動物でも、いるのかと探し回ったりもしましたが、何も見えません。そんな日々が続き、いつのまにかその気配が私についてくるようになりました。
怖くはなく、イタズラっ子に大人の出方を伺われてるような、そんな感覚でムズムズしました。
見える感じる母(心霊カウンセラー)に相談したところ、次のような話をされました。
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母「あんたの友達(多分BUNさん)が総合病院に入院したときに心臓病で死んだ男の子の幽霊を拾ってきてて、その子が遊んでる」とのこと。
「あんたにもできるはずだから、眠る前に目を閉じて話を聞いてあげてみたら?」と言われ、試してみることにしました。
意識を集中し……何も聞こえません。
ただ、溢れるような映像と感情。言葉ではない断片的な想い…。彼は『りょうた』と名乗りました。
りょうた「生まれたときから心臓が悪く、あまり外で遊べなかった。体は小さいけど、本当は小学生。体育はいつも見学してた。
ママは僕の前では元気だったけど、僕のいないところで泣いていたこと、僕は知ってる。僕の体のためにいつも野菜のたくさんのご飯作ってくれたけど、僕はお野菜がない方が好きだった。
みんなと遠足行ってみたかった。担任の先生は大きな男の先生で、大きなおにぎりをいつも食べてた。先生のおにぎり食べてみたかったなあ。(BUNさんも大男)
僕の体がどんどん動かなくなって、ママって呼びたいけど、声も出なくて、暖かいのも冷たいのもわからなくて、いつのまにかふわふわしてた。ママはずっと四角い箱(仏壇?)の前で泣いてて僕呼んでも聞こえなくて、見てると悲しかった。
でもね、弟が生まれることになって、ママもすこしずつ笑うようになって、あーよかったって思ったら、また病院にいて、先生みたいな人がいたから、ついてきたら、お姉ちゃんに会って、おいでって言われたから(言ってない)、ここに来たの。」
子供はわからないようでいて、大人をよく見てる。悲しい顔見せないようにしていても、ばれるもんなんだなあ。
私はりょうたが愛しくなって、供養しないといけないのはわかりつつ、しばらく自分の回りでふわふわさせていました。
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母「あんたそろそろちゃんと供養してあげないと、成仏できなくて悪いものになってしまうよ。そうなったら転生出来なくなるよ。りょうたが可愛いなら、見送ってあげなさい。」
母に言われ、目が覚めた。そうだ、ずっと一緒にはいられないんだ…はじめて気づきました。
それから私は母にならって供養する方法をとり、りょうたを見送ることにしました。
別れ際、りょうたが
りょうた「また会えるから、お姉ちゃんまたね」と言ったこと、忘れられません…
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それから時が経ち…いろいろと悪戦苦闘(?)して10年経過。結婚して子供を授かり、人には言えないような苦難(?)がありながらも出産。
3700gのまるまるした男の子。もちろん健康優良児。
ただ、まるで手術跡のような痣が胸にあるのは、私とりょうただけの秘密…
作者ひなを
はじめまして。ほぼ実話です。
妊娠出産にまつわる苦難(?)は、後々投稿していきます。
誤字あればすみません。見逃してください。
子供を失うことほど怖いものはないです。鼻からスイカを出すのは怖くないです。