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短編2
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お婆さんののど仏

私のおばあさんが92歳で死にました。

葬式は長生きしたという事で、

まるで宴会のように飲めや歌えのドンちゃん騒ぎで、

家の近くを通りかかる人は全て、

「葬式なのに何の騒ぎか」と振り返って見る人がほとんどでした。

次の日の昼ごろ火葬場に行き焼いてもらい

お骨を取り入れてるときのことです。

どこの骨かは判りませんが「仏様が座禅を組んでるような骨」が見つかり、

親戚の誰かが珍しいものだと騒ぎ出し

それを骨壷に入れないで持ち帰りました。

どこからか父が、ガラスケースを買ってきて

骨を移し変えて仏壇に飾りました。

その日の夜の事です。

10月だと言うのに生暖い風が吹き

私の部屋の窓も少し開けて寝ていました。

時間はAM12時を回ったころです。

私は誰かが耳元で話すのに一度おきかかりましたが

寝ぼけていてもう一度寝なおそうと寝返りを打った時でした。

私を呼ぶ声がはっきり聞こえました。その声の響きはいつもの聞きなれた声でした。

私は目を覚ましました。よく聞くと死んだおばあさんだと判りました。

おばあさんの声のほうを見ると部屋の片隅に座り、

私に拝むように合掌して、御願いを聞いてくれるように頼んでました。

その姿を見たわたしは、自分の目を疑りました。

今度は私の枕元によってきて座り、

おばあさんがしきりに頭を下げてます。

私も枕をどけて座りなおして、おばあさんが言って居ることに耳を傾けました

「仏様のような骨を返して欲しい」という事を言ってます。

「それが無いとあの世に行けない」と言ってました。

骨の事を私は聞きました。すると

「あの骨はのど仏の骨でお経を拝むのに必要だ」と話しました。

「御願いだから明日私の墓の骨壷に帰して欲しい」

という事を言うと消えました。

私はその場で今の出来事が本当か確かめる事よりも、

早く骨を返すことが大切だと悟り、

朝になると両親に夜中の事を正直に話しました。

両親も申し訳ない事をしたという事で、

早速仏壇の骨を持ちお墓に出かけ納骨室の骨壷に骨を返しました。

その日の夜中。

両親の元におばあさんが現れ二人の前に座り、

お礼を言っている夢を二人して見たそうです。

私は骨が気になり後に外科の先生に聞いたところ、

「のど仏ではなくて背骨の一部で、首の付け根の骨がたまたま燃え残った物だ。」と言ってました。

でも死んだおばあさんにとっては、のどであろうが無かろうが、

自分の骨が飾られるのはイヤだったのかもしれません。

Concrete
コメント怖い
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幼い頃からいつも光道さんを助けてくれていたおばあさんのことですね?
今までのお話しがあるので、尚更『なるほど‼』と思えました。

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ピノさん怖いと感想ありがとうございます。
ノスタルジックに慕っていただければ、
最高です。

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まりか様
ご意見ありがとう御座います。
おばあさんは、死ぬ前に「爺さんとあの世でデートじゃ」と言ってましたので
きっと一緒にデートしてますね。
それと、今の娘美咲がお婆さんの生まれ変わりかと思えるほど似てます。
顔も、私やかみさんと似てなくて、お婆さんの若いときの写真と似てます。
後からだの特長も小指が内側に曲がっていたり、霊が見えたり、私以上の行動を取ることもあります。
遠いタイにおばあさんが着てるような気がします。

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トドさん
コメントありがとうございます。
やはり、骨は全て
お墓に返してあげたほうが良いと思いますよ。
私の場合は夢でしたが、本当に祟られた人の話も聞いております。
このサイトにも書いた霊症です。
医者じゃ治せませんよ。保険も利かない。

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