今から10年以上も昔のこと。
新婚の頃に住んでいたアパートが、なんとも気持ち悪いところでした。
二階建てのアパートで、階段はかなり音が響くタイプのものでした。
結婚するまで、ずっと実家暮らしだったので、二階の方の音、隣の方の音に慣れるまで時間がかかりました。
昼間はテレビやMDをかけていたので、あまり聞こえなかったけれど、部屋の中が静まり返ると、どこからか微かに音が聞こえてきました。
例えるなら、体育館のような少し広めの場所で、硬い床にピンポン玉を落としたような音。
コーーーーン
コーーーン
コーーン
コーン………
当時も今と変わらずアホだったので、お二階さん室内に卓球台あるんだー楽しそう☆
なんて考えていた、あの日が【はじまりの日】でした。
作者nao
実話です。