つい先ほど起こったことをありのまま説明する。
個人的に怖いと感じたものだ。
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昔からこういった奇妙なものを見ることは、時々あった。
とくに疲労いっぱいのときに遭遇することが多かったかもしれない。
それは、実家にいたことの話だ。
あまりにも疲れた自分は、自宅の部屋のベッドの上で寝たはずだった。
タイマーがなり、目を覚ますとそこは見たこともない部屋の中にいた。
もちろん、これが夢なのか現実なのか、全くわからなかったよ。物に触れたり、匂いを嗅いだりしてそれが本物であったからだ。
それらに触る中、一人の男に出会ったんだ。
その男は「娘を探しています」というので、自分は「一緒に探しましょう」と言ってしまった。その男はどうやら父親で、この不思議な部屋のような家の中で娘がいなくなってしまったようだ。
自分は、この男(親)といっしょに娘さんを探すことにしました。
この不思議な形状―――
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部屋には、ぬいぐるみが置かれ、窓が一切なく、部屋もなんだか子供向けのように壁や天井がカラフルに塗られておおりました。不気味なことに、その部屋には子供がいたような笑い声や楽しげな声が聞こえてくるのです。
”誰もいないのに”
1階には全部で4つまで部屋がありました。
3つは説明した通りです。
残りの1つはキッチンとなっており、そこに娘さんの姿がありました。
無事に再開したことで、父娘と互いにだきしあっていました。そこに、ふと気づいたのです。
親子と対面したこの部屋は、どこかで見たことがあると感じたんです。
その感じた風景の先には、頭の中であることが浮かびました。
それは、『以前にも来たことがある』といったものでした。
もちろん、その部屋に来るのも家に来るのも初めてのはず、だけど、以前にもここにきて何かをしていたという感覚だけが奇妙に体にしみわたっていました。
父娘が無事に再開後、キッチンから外へ出た直後、天井…いわば2階なのですがゴソゴソというもの音がしました。この家には2階もあるのかと疑いましたが、父親が「私が見てきます」というので「ぼくは後についていきます」と、宣言しました。
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2階に上がる際に階段は一歩一歩進むたびにキシキシと板のずれた音がなります。
2はとても暗く、不気味でした。割れた電球、開かない黒い窓、壁紙がはがれた壁などがそこに散乱していました。
「!?」
声にならないようなビクッとしたものが前にいた男から発せられました。
男が見ている先に自分は顔をだすと、そこに駆け出していく市松人形の姿がありました。
驚愕しました。心臓がドクドクで嫌な気がいっぱいだったからです。
男は何も言わず飛び出し、その人形の後を追っていきました。もちろんぼくも追いかけます。このまま1人になる方がもっと怖いことが起きるからです。
その体験はまるでデジャブ。過去にも同じような体験をしたことが現実に戻ってから実感しました。
あのときは、人形の後を追いかけたのですが、デジャブの中にあったときには、ぼくは逃げ出し、恐怖に覆われ、泣き出したことがあるといったものでした。
その場所にいて、初めて思い出される風景。生身で言ったこともないのにどこか懐かしく、寂しく、悲しい世界。自分はその世界を毎日、見続ける。
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日本中に訊きたいのです、「あなたたちは普段、どのように見えていますか?」と…
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さて、あの後どうなったのかを書いていなかったので、ここに書きます。
その男の後を追ったぼくは、別の部屋の中に駆け込む市松人形を見かけ、後を追いかけるなり男が先にキャッチしました。男と自分はその市松人形になにやら説得していた記憶がありますが、イマイチ覚えていないです。印象で気にぼくは声が小さく言っていたような覚えがあります。
さて、話し合っている最中に人形はちらちらと自分の目を合わせてきます。それは、それで怖くとにかく一生懸命に話し合いました。言葉を積み重ねて。
『だって、このまま失敗したら、大変なことになるかもしれないと感じたから』
ようやく、市松人形の動きが止まりました。その時、悟ったんですが、市松人形を捕まえた部屋ですか、あたりを見渡すとぬいぐるみが部屋を覆い尽くしているのに気が付きました。
さらに冷や汗がかきます。なんだか、嫌な予感がいっぱいいっぱいでした。
しばらくして、市松人形から成人したような女性の姿が現れました。その女性はガリガリとやせ細っていました。その女性にぼくは「一人じゃ寂しいから、友達を紹介するよ。あそこなら、友達がいっぱいいるから」と、言い自分はある場所へ送っていこうとして――――、そこで目が覚めるのです。
胸はドクドクとなり続ける中、あたりはすっかりと真っ暗闇に包まれた夜となっていました。
そして、あれが夢だったのか現実だったのか、定かではありませんが久しぶりに感じた”恐怖”といったものを全身に感じました。
以上が1時間前に体験した出来事です。
作者EXMXZ