短編2
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使われないトンネル

昔友達から聴いた話。

その友達の家は、近くに霊園がある所で、近くにはセブンとかしかない、ちょっと寂しい場所。

その友達を仮にAにしましょう。

Aは霊園で遊ぶことが多かったらしいのですが、ある時、その中にある雑木林に友達数人と入って遊んでいた所、奥の方にトンネルがある事に気づいたらしいのです。

A「あそこにトンネルあるけど入ってみね?」

友達B「別にいいけど」

友達C、D「うん」

みんなの了承があったので入ることにしました。

といっても、仮に了承がなくても入ろうとしてたらしいです。

トンネルにいざ入ろうとすると草木が邪魔で入れません。

そこで1回撤退して昼ごはん食べた後に、各自ハサミを持ってAの家に集まることになりました。

午後トンネルの前に着いて、ハサミで草を刈、道を作っていざ出陣。

トンネルの前には看板が立ってて「危ないので立ち入り禁止!!」と書いてあるけど、構わずGO!

中に入ると電気がなく暗い道がただただ続くばかり。

みんな無言で緊張感を張り詰めて歩いて居たのが、何も無いと知るやいなや「何もないじゃん」と笑いながら「別に怖くねーよ。」と口々に言い合いました。トンネルの中間付近にテニスボールが落ちてたので、数人の中の誰かが奥の方に投げたのですが、落ちた時の音がしない。

「あれ?ボールどこいった?」

「どっか飛んでたんじゃない?」

「でも音がしないのは妙だろ。」

そんな事を言いながら出口についた。

出口についても看板以外何もない。

何だこんなもんか。なんていって達成感のないまま入口に戻ろうと、またトンネルに戻りました。するとその中の1人が「なぁあの看板、入口にも無かった?俺あの看板に鼻くそくっつけたんだけど、出口のやつにもあったような......」そこでもうみんなザワザワしたんだけど「見間違いだろ」って片付いた。

そんな話してたら後ろの方で、「ドーーンドーンドンドンドンポンポン」みたいな音が聞こえてみんな一斉に振り向いたらテニスボールがそこに転がってるが見えて。シーンとなった後みんな無言で入口に早足。

入口について「アレなんだったの?」とB。

「分からんよ」とC。

みんな少し興奮気味で、話してて。

Dが「ねえ、みんなで写真撮らない?」

っていってみんな賛成してトンネルの前で写真撮った。

その写真にはA,B,C,Dが笑顔で写ってるんだけど。

Aの後ろらへんにちょうどボールが落ちる瞬間移り込んだ物と、看板に乗ってたDの上に知らない、顔がやたらと怖いオッサンが写りこんでたんだって。

Concrete
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