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短編2
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「おやすみなさい」

夜中に録画した番組を見てたんだ。

タンスから古いビデオデッキを引っ張り出して。

某有名怖い話の語り手(怖いなー嫌だなーの人)のビデオテープが見つかったから、それを見てた。夏で蒸し暑かったから、クーラーを付けたいところだったが、なにぶん貧乏なもんで、クーラーをつけてないから、ドアを開けっぱなしにしてた。

夜中の2時くらい、ビール飲んで、実家で貰った天ぷら食いながらビデオ鑑賞してると、カンカンカンカンって階段を登ってくる音(言ってなかったが、自分はアパート住まい。あの良くある金属製の階段と石でできた廊下(廊下と言っていいのか?)。

「こんな時間に、誰だ?」と思った。

仕事の関係で寝るのが2時すぎになることも少なくないけど、こんな時間に人が来ることなんてあったっけな。怖い話見てたせいで、幽霊か?なんて考えちまった。怖い話は好きなくせにビビりな自分は、ビクビクしながらビデオを見ていた。ヒュオッ、と少し強い、冷たい風。背筋がゾクッとする。

カンカンカンカンという音が、コツコツコツという音に変わる。ああいやだ、こっち来てる。

止まる気配もないし、怖い。コツコツコツ。

ピタッ。音が止まった。しかも部屋の前。

うわぁぁ、もうアカン。

しかし、ビビリなはずの自分は、なぜかバッと、すぐに振り返ってしまった。幽霊なんているはずないだろ

怖いなら見て確かめりゃいいんだ。と思ったのかもしれない。実際そのとおりだ。

歩いてたのは普通の女性。朝方、出勤しようとする彼女をなんどか見たことがある。スーツ姿で、なんだかだいぶ疲れてるようだ。たぶん残業が長引いたんだろう。

まあ結局は幽霊でも何でもなく、その女性は普通に部屋の前を通り過ぎていった。

はぁ、ビクビク怯えて損した。まあでも、もう結構遅い、寝ようか、と思ってビデオを止めて、布団を出そうとすると、

バタンッ

「うわっ」

と声をだしてしまった。

驚かしやがって、ドアが閉まっただけだ。たぶん、ちょろっと風が吹いたんだろう。もともと、開け放しておいてもちょっと風が吹いただけでも閉じてしまうようなドアだ。

だから、いつもは本を積み重ねてストッパー代わりにしてるんだが、本は靴箱の上に乱雑に置かれている。

今日はドアの前に置き忘れたんだな。

まあいいか。寝る前にはどうせドアは閉めなきゃならない。

カギを閉めて、布団敷いて、歯を磨いて、もう寝るとしよう。

「おやすみなさい」

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私は何でも信じてますよ~( ̄ー ̄)見たことが無いだけで・・・ちなみにUFOも信じてますよ~(°Д°)ノ

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