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短編2
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きこえる

wallpaper:72

私が学校から帰る途中に、踏切があります。

逢魔が時と呼べる時間帯です。その踏切に見知った人影がありました。

その人影は私のクラスメイトであり、凶悪な誘拐犯に殺されてしまったマキでした。

マキは私を見つけると、滑るように私に近づいてきて、こう言いました。

マキ「やっほぉー♪ナツヒちゃーん♪」

私は死んでもなお、変わることのない態度に驚きました。

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ナツヒ「あれ?マキちゃん!こんなところでどうしたの?」

マキ「ちょっと探し物。」

何を探しているんだろう?気になった私は、

とんでもないことを聞いてしまったのでした。

ナツヒ「何を探しているの?」

マキ「足、だよ。」

ここで私はやっと、何でこんなことを聞いてしまったんだと後悔しました

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shake

そう、マキは誘拐犯に体をバラバラに切断された状態で遺体が発見されたのです。

足だけがまだ見つかっていません。

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マキ「ねぇ、一緒に探してくれる・・・かな?」

ナツヒ「・・・」

私はしばらく答えることができませんでした。

でも、しばらくたつと、私はこう、答えていました。

ナツヒ「探しても見つからないと思うな。あなたが殺されてから、大分たっているもの。

    あったとしても、多分骨しか…」

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shake

sound:29

マキ「ナツヒちゃん。やっぱり探さなくてもいいや。でも、ナツヒちゃんが

   最後まで諦めないで私を探してくれてたの、知ってるよ。

   だからわたしはナツヒちゃんと一緒にいられるだけでも十分だなぁ。」

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そういって私を見つめてきたマキの瞳に、もう輝きはありませんでした。

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私はこのあと、普通に家に帰りましたが、他の人には見えないマキと話していたため、

精神の異常を心配する人もいました。が、私は生まれつき霊と会話したりできる体質なので、

心配しない人もいました。

マキは一度、「ナツヒちゃんといられるだけで十分」などと言いましたが、

それでも時々聞こえてくるのです。

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sound:29

ナツヒちゃぁん・・・足が見つからないよぉ…

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