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中編3
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ローシュタインの回廊

『ローシュタインの回廊って知ってる?』

オカルト好きなエミが頬を紅潮させて教室に駆け込んできた

『何それ?』のぞみが身を乗り出し問いかける

エミが得意気に話しだす

私達は同じクラスでいつも一緒に行動してる友達

エミ、のぞみ、アスカ、サキと私で5人

みんな怖がりだけど怖い話とか大好きで

夜中に学校の体育館に忍び込んで実験することに決定した

バレたら怒られるねぇなんて話ながらも無事に体育館に忍び込んでエミのさあて始めようかの掛け声で

あらかじめ決めておいた位置に散って行った

夜中の体育館は暗くて雰囲気抜群

エミが教えてくれたやり方は

四カ所の隅の内スタート地点に二人、残りの三カ所にそれぞれ一人で目隠しをして用意する

スタート地点の二人の内一人がスタートして次の隅の人の肩を叩いて交替

交替した人は次の隅へ向かい同じように肩を叩いて交替

そうすれば四カ所の隅で待機してる人が四人移動中の人が一人で

普通にぐるぐる廻るはず

これだけなら怖くもない話だけど

何回か廻したら隅で待機してる人が一人抜ける

そうすると空白の隅が出来るので交替する人が居なくなって廻らなくなって終わるはず

なのに実際は一人抜けても終わらずいつまでも廻り続ける

それは私達の知らない誰かが現れたから・・

と言う子供騙しみたいな恐怖実験だったんだけど

なんか普通に一人抜けても二人抜けても終わらないらしいんです

心理的にどうとかこうとかあるらしいんだけどエミも難しくて分からないと言ってました

で私達は雰囲気盛り上げるために抜ける人決めないでテキトーに抜けよう

空白の隅に着いた人が『終わり』と言うまで誰も声出さないようにしようねって約束してました

目隠しをして一人で待機してるのは結構怖くて

知らない人来たら怖いねぇとか思ってた時に

突然肩を叩かれて

ビクッ

見えないけど私の前の順番だったサキが笑いを堪えてるのが伝わってむかついた

私も次の順番のアスカの肩を叩いた時に

アスカがビクッとするのが伝わってきたので笑いを堪えるのが大変

二周目にアスカの肩を叩いた後

いまなら一抜けだなと思いながら待機してた隅から体育館の中央付近へ移動

すぐに終わるのかな

それとも知らない人が来るのかな

しばらくじっと待ってたら

右腕を誰かが掴んだ

エミかなそれとものぞみ?サキ?アスカ?

誰にしても二人になったんだからちょっと心強いね

でもなんで終わらないの

そういえば二人抜けても終わらないって言ってたな

ドキドキしながら二人で待ってた終わる時を

また掴まれた今度は左腕

これで三人

三人も抜けたんだからもう終わるだろう

えっええ

終わらないよ、なんで、なんで

背中を触られた

四人いるのよ

一人で廻ってるの

さすがに何か起こってる事に気付いた私は声を出そうとした

声が出ない

みんなそうなの

うずくまって四人で固まる

両方の膝に手を置かれる

先生でも警備員さんでも誰でもいいから気付いて

私達もう何時間もここに居るのよ

5人とも居るのに

見えないけど気配で分かるよ

ちゃんと5人居る

なのに誰が廻ってるの

私達囲まれちゃったの

そういえば

なぜこの人達

私のいるところが分かったの

目隠ししてるのに

怖い話投稿:ホラーテラー 守り人さん  

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