藤原君の気分がどうでもよくなったこの頃。
藤原君が久しぶりにすれ違った。
クラスは変わり、あれ以降会うこともないと思われたその日だった。
「相変わらずしぼんでいるね」
「なにが」
と暗く問いかけるもいなか、彼と初めて会ったあの日から、すでに数年の月日が経っていた。
俺は晴れて高校に進学するため都市へ出向き、藤原君は地元の学校へ通い続けていた。というよりも、兄との親密さがほしいのか、彼とヒロミちゃんと一緒にいることを望んだのだろうか。
それについて俺は知らない。知りたくない事情を抱え地元に残る決意をしたようだ。
あの甘く怖かったあの時代とはもはや遠い世界にあるものだ。
「いこうか」
藤原君の問いかけに俺は、一言「――――」と文句を言ってやった。
このシリーズはこの場で打ち切りです。
作者から発表か表現力が芽生えれば続きができるかも。
作者EXMXZ