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中編4
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覗き

少し前にかくれんぼを書かせて頂いた者です。

今回の話はかくれんぼと同じ年の冬の話になります。

その日は学校課題の提出日の前日であり、なにもやっていなかった私は同じ課題のペアでもちろん課題をやっていなかったBの家に泊まりに行くことになりました。Bの家は2階建てで、いつも遊ぶときは1階の応接間の様な部屋で遊んでいたんしていたんですが、今回は家の都合によりBの部屋で課題をすることになりました。Bの部屋は2階ですが、階段の途中に部屋があり、そこにはお兄さんの部屋だと言うことで実際には2.5階建てみたいな家でした。

Bの部屋に行くにはお兄さんの部屋の前を通らないと行けないんですが、失礼になりますがお兄さんの部屋の前は薄暗く不気味な感じでした。階段を上がろうとするとギイィギイィと軋む音が聞こえ、より一層不気味さは増しました。

Bの部屋に入り、そんなことも忘れ二人で課題をやりだし、ある程度区切りが良いところでトイレに行きました。時刻は夜の11時位だったでしょうか。ご両親はまだ帰っておらず、Bの部屋から出ると無音で、家の中は寂しい雰囲気でした。2階にあるトイレに入り、用を足していると後ろから視線を感じました。気になる振り向いてみるとドアの隙間から顔が薄明かりに照らされて見えるのが分かりました。

その顔をはハッキリとは見えないものの口元は笑っているように見えました。いや、笑っているというよりはニヤニヤしているという不気味な笑みでした。私はBが覗いているんだと思い「ちょっwBさん見んといてくださいよ~、おれ見られると出ないタイプなんすよwww」等と言いながら早いとこ用を終わらせようとしました。

用を足し、振り返るとそこにはもう誰もおらず(この間5秒も経っていません)、少し疑問に感じながらも部屋に戻ったんだなと納得し、Bの部屋に戻りしました。

戻って早々Bが「お前、誰と話してたの?」と言ってきたので「え?Bさんでしょ?覗いてたの。あんなしょーもないことせんといて下さいよ~」と先程の事を問いただすと「え?俺この部屋から出てねぇよ。ずっとここで課題やってたって」と言うのです。

そんなハズはない、だって確かに誰かが覗いているのは見たし、Bさん以外いないでしょって言うんですがBは決して頷かず「お前がトイレで大声で喋ってたから変だと思った。俺は出てないしドアの音もしなかっただろ?」と言われ成る程と、じゃあお兄さんがトイレしに来たのかと言うと「兄貴は今いねーよ。仮に居たとしてもいつも1階のトイレ使うし、階段の音で分かるだろ?」と言われました。

確かにあの階段なら分かるだろうと思い謎は深まるばかり、しかし実害は無かったためそのまま課題を終わらせることにしました。

明け方の5時には何とか終わり、朝から学校なので少しでも寝ようとになり寝ていたのですが少し寝ていると誰かが上ってくる音が聞こえました。ああ、誰か上ってきたんだなと思いそのまま無視して寝ようとすると足音は自分達が寝ている部屋の前に止まりました。なんだ?と思っていると少し開いていたドアの隙間から足だけが見えました。それは細く、女性のような子供のような足でした。お母さんかな?と思いそのまま寝てしまいました。

暫くし、また階段を上がる音が聞こえ、それと同時に「Bー!そろそろ起きなさい!」と言うBのお母さんの声がしました。結局そのまま出ると遅刻してしまうのでBのお母さんに駅まで車で送ってもらうことに、その途中で昨日のあったトイレの出来事を話しました。お母さんは笑って「あー、凄いねぇ、そういえば昔2階に出たことあったよねぇ」みたいな話をしてくれました。何でも2階で子供?の霊を見た事があるらしく、それでも昔に見たっきりでここ数年はそんなこと無かったそうです。

Bは私が幽霊に取り憑かれて家に連れてきたんだと笑っていました。納得しないまま今日の朝に起こしに来る前に部屋に来たかお母さんに聞いてみましたが来ていないとのこと。あの家に女性はお母さんしかおらず、子供もBが一番末っ子なのでもう小さい子は居ません。頭に?マークが何個も浮かびそうこうしているうちに駅に到着。そのまま学校に。何ともモヤモヤしたまま講義を受けました。

余談ですが、トイレの件についてやっぱりお兄さんじゃないかと思いBに確認して貰ったところやはりお兄さんはその時間には帰っておらず。いったい誰だったのでしょう。そしてなぜ私のトイレを覗いたのでしょう。疑問は尽きません。

Concrete
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