短編2
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アンケート

俺は某レストランでアルバイトをしていた

お客と接するのが面倒臭いので、厨房で料理を作っていた

まぁ、男ばかりのムサい場所だが、居心地はよかった

うちのレストランには俺がアルバイトに入る前から、変な噂があった

トイレで幽霊を見た

客のいないテーブルから呼び出される

物が勝手に移動している

など、ありきたりな噂

無論、そんな経験のない俺にとっては、興味のない話だった

そんなある日、売上アップのため?うちのレストランでお客にアンケートを実施した

俺はラストまでのシフトに入っていたため、毎日アンケートの集計

アンケートって、味とかの評価の他に、最後の方にコメントするところがある

まぁ、だいたいは

あの店員の接客が悪い

料理が冷たい、などのコメントばっか

それにしても、あまりの量の多さにいい加減うんざりしていた

そんな中、変なコメントを見つけた

「厨房の入り口から、こちらをずっと見ている女性が気持ち悪くて、ゆっくりできませんでした。」

厨房に女?

厨房は男ばっかで、女っ気なんてない

しかも、その日は俺ひとりだ

また趣味の悪い悪戯だな

そう思ったが、一応店長に報告することにした

レジ閉めをしている店長に

無言でアンケート用紙を渡すと

「またか」

店長がぼそりと呟いた

「まったく、趣味悪いですよね」俺が言うと

「いや・・うちの店、アンケートすると、必ずこのコメントが3件くらいあるんだ。

実際、ホールの子がその女みて、泣いて逃げ出したことあるし」

何を言ってるんだこの人は・・

俺は「ははっ」っと苦笑することしか出来なかった

まぁ、次の日もバイトあるし、そそくさと帰ることにした

次の日のバイトでは

馬鹿らしいと思いながらも、何となく昨日のアンケートが気になり、厨房の入り口が気になっていた

その日も厨房は俺一人

平日ということもあり、かなり暇だった

妙に静かな店内は気味が悪かった・・

「気のせいだ」

そう自分に言い聞かせ、最後まで仕事をこなした

その日もアンケート収集・・

まじで面倒臭ぇ・・・

そう思ったとき、俺はあるアンケートのコメントをみて凍りついた

「厨房の男の子が背負っている女の人はやばいと思います。すぐお祓いに行ってください」

まじかよ・・・

苦笑いをしていると、それを目撃した店長が、俺をひっぱっていき塩をかけまくってきた

「シャレにならねぇから、祓ってこい」

店長は俺に3万札を手渡した

俺はその日を境にバイトを辞めた

無論お祓いなどには行かなかったし、3万はパチンコ代に消えた

それからすぐ、そのレストランは潰れた

俺、大丈夫っすよね?

怖い話投稿:ホラーテラー 元アルバイト店員さん  

Concrete
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3万がパチンコで消えたのは
まぁ、ザラにある話だし、
んで、店が潰れたのは味が不味かったからと
接客態度が悪かったからだな

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背負ったままは
まずいと思います。
直ちにお祓いした方が
身のためです!

返信