短編1
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体質の話

よく、子どもは純粋だからなんでも見えてしまうと言いますね。

純粋さを忘れた大人達は子どもの頃、見えてたものが見えなくなったり、あの頃の夢をどこかに置き忘れたり・・・・・・そんな冗談はさておき、我々大人の中にも見える人はいます。恐らく、思ってるより多くいるのではないかなと存じます。

殆どの大人はそれを口外する事はなく、私もその例外ではありません。友人連れでいる時に何かにお会いしても、それを友人に伝える事は全くといってないのです。

こういう体質は、もう偏頭痛のようなもので、一生付き合っていかなければならないので、あんまり人に話したくないというのもあります。

私がよくお会いするのは、土地柄なのか兵隊さんがおおいのですが、彼らが未だに任務を遂行しているのだなと思うと、なんとか成仏させてやる方法はないのかなと苦悩することも屡々あります。

私も見えるだけであって、何か特別な力を持っているわけではないですからね。

以前の話で書いた田原坂の兵士も、あのバイクの彼も、私が特に何かしたわけでもなく、彼ら自身で仏に成る事を得たのです。

私は、この体質は持って生まれた運命なので、もう仕方ない事だと思っていますが、もうちょっと何かできることはないかなと、今までお会いした御霊を見てきて、感じております。

まあ、怖い話は尽きませんので今後とも、読者の皆様を怖がらせるべく、精進して参ります。

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