短編2
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髪を触る女の人

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これは、今年の2月頃のお話です。

その日はなかなか眠れず、時計を見てみると、夜中の2時を過ぎていました。

私の家は、賃貸マンションなのですが、時々夜中に、天井や部屋の壁から、トントン…と誰かが床や壁を叩くような音が聞こえることがあります。

そして、この日の夜中にも、

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トントン…と、誰かが床や壁を叩く音が聞こえ始めました。

最初は天井から、

そして、その音は天井から移動し、壁から聞こえ始めたのです。

しかし、普段は、トントン…という音が聞こえてもあまり気にしないのですが、どういうわけか、この日はこのトントン…という音が、なんだかとても気になったのです。

「時々聞こえるこの音は一体なんなんだろか?」

そんな風に思っていると、

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私の頭の上の方に気配がしたのです!

「ん?…誰か立ってる?…女の人??」

姿は見えませんが、私は直感的にそんな風に思いました。

すると、その『気配』の主は、私が気配を感じていることに気づいたのか、私の頭のてっぺんの髪を触りはじめたのです!

「うわ!気持ちわる!!触るな!!」

私は心の中でそう言いました。

すると、私の頭の上の方にあった気配がスッと消え、髪を触られる感覚も無くなったのです。

それから、なんとなく気持ちが悪くてさらに眠れず、一緒の部屋に寝ていた旦那を見ながら、私もいつしか眠りにつきました。

そして、翌日。

夜中の出来事を旦那に話しました。

すると、旦那がこう言ったのでした。

「それでやろか?夢で女の人に髪をグイッと引っ張られる夢を見たっちゃわ。」

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