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短編2
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怖い話の話 序章

はじめまして。知っている人は知っている。

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怖い話が好きなだけなんですけどね。たまに友人達と怖い話で盛り上がるんです。ある時、深夜までファミレスで話し込んでしまって。近所だったんですけどね。原付で2分くらい。帰ろうと。そのファミレスから家までの間に1つだけ信号があるんです。赤で引っかかったんですよ。停まってたら、隣に原付がついた。時間も時間だし、土地も土地だしでヤンキーかなと最初は思ったんです。どうやら違う。素朴な顔した女だったと思います。ちゃんと見てないんですよ。180度見れるじゃないですか。人間って。視界の隅でね、その、原付に乗った女がこっちを凝視してるのが分かったんです。前を向いて気づいてないふりをして。信号が変わる手前です。

その女、「みー」って言ったんですね。

人間の声じゃなかったですよ。ボーカロイドとかあるじゃないですか。よく知りませんけど。あれでしたね。で、怖くなって原付飛ばして。

sound:23

自宅の駐車場に原付停めたんです。ただ、その駐車場から道が普通に見えちゃってるんですね。

あの女が来る、やばいぞ。と思って、玄関に急いで。足が重いんですよ。思うように動かない。匍匐前進で駐車場を行くわけです。コンクリートなんて気にしてる場合じゃなく。

原付の音が聞こえてきまして。ああ、あの女が来た。あの女が来た。女、僕の方を見ながら「みー!」って叫んでどっか行きました。そのまま足は軽くならず、玄関へ。あー、怖かった。と。全然終わってませんよ。まだ、話はこっから始まるわけなんです。

Concrete
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