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短編2
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仮面の女(中編)

ジェイソンの仮面を被った女性を前にして、四人は思わずその場に固まってしまった。

その女性は華奢な体つきで、肌の色は白く、髪はセミロング。仮面を被っていなければ普通の清楚な女性に見えましたが、四人は直ぐにその女性が生きている人間ではない事を感じ取りました。

手にしている懐中電灯を向けなくても、その姿がはっきりとわかるほど、女性は青白く光っていたのです…。

ジェイソンの仮面を被った女性は何をするでもなく四人の前に立っているだけ。 しかし、それだけでも四人は言いがたい恐怖を感じていました。

「(女A)…き、きゃああああ!!」

突然女Aが叫び声をあげ、その声に他の三人もはっとなって、一目散に四人はその場から逃げ出しました。

逆の道をたどって四人は無事に別荘に戻って来られましたが、恐怖で暫くは誰も口がきけませんでした。

時間が経ち、ふと男Bが口火を切る。

「(男B)…なぁ…ここやべぇよ!直ぐに出たほうが良くないか?」

「(男A)今からか!?」

「(女B)そうよ!私ももうここにはいたくない」

「(女A)帰ろうよ、今すぐ!」

四人は話し合い、直ぐに荷物を纏めると、別荘から飛び出しました。

男Bはバイクで、男Aは車の後部座席に女A、Bを乗せて、夜道を走り出した。

バイクの男Bが先頭を走り、その後ろを三人が乗った車が追う。

数分走った頃、急に「きゃああ!」と車の後部座席に座っている女A、Bが叫んだ。

車を運転している男Aはふと、外に目をやった。

すると、ジェイソンの仮面を被ったあの女が道の脇に立っているではないか!

男Aは思わずスピードをあげ、クラクションを鳴らして、バイクで前を走る男Bに仮面の女の存在を知らせようとした。

しかし何故か男Bは気付かない。

「(男A)どうしたんだよBのやつ!」

「(女A)聞こえてないんじゃない!?」

「(男A)んな事あるかよ!」

男Aが再びクラクションを鳴らそうとした時、ちょうど仮面の女の前を横切った。

すると、仮面の女は突如車を追うように走り出し、車とバイクの間に飛び出した!

「(男A)わあああ!!!」

一瞬の事で、男Aは車を止める事が出来ず、そのまま走り抜けた。

『…もしかして…女をはねてしまったのか?』と男Aがそんな事を考えていると、女Bが「前!前!」と叫び出した。

「(男A)…前?」

男Aは恐る恐る前方を見て驚愕した。

仮面の女が、男Bの運転するバイクの後ろに乗っているではないか!

怖い話投稿:ホラーテラー 匿名さん  

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