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短編2
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クレーム

妻とよく二人で出かけるスーパーマーケットには「お客様の声コーナー」というものがある。

買い物客は不満があると、コーナーに備え付けてある用紙に内容を書いて指定の箱に投入する。

すると一つ一つのクレームに店側から謝罪や対策が返信される形でボードに貼り出される。

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――駐車場にもっとカート置き場を設置してほしい。

――レジの○○さんの態度がとても悪い!

――この間買ったキャベツが腐っていた。

などのクレームが日々寄せられている。匿名でも投稿可能なのでいつもかなりの数がある。

人々の怒りや不満に共感しつつ、また妻と二人で大いに論評などもし合った。

しかし先日とんでもない投稿を発見する。

習字のお手本のような美麗な字――どちらかと言えば女性らしい字で長々とこう書かれてあった。

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「いつもお買い物をさせて頂いております。しかしながら先日に購入しました豚肉に不満があってこの度投書させて頂きました。何だか変な味がします。これは豚肉ではないような気がするのです。かと言ってお魚や鶏の味とも違う、違うっ違うっうましてや牛や人や馬の肉の味でもないのっきびしくしろつ肉の業者をきびしく調査ししろおまえら」

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最初の丁寧な文体とは打って変わって、文末になるにしたがいひどく文字と調子は乱れ、最後の「おまえら」のあとに「殺」という漢字の偏(左側部分)だけを残すような形で終わっていた。

その匿名の投稿者に対して店側からは、販売しているものは豚肉であることには間違いないが衛生面なども含めてもっと厳格に管理するという当たり障りのない旨の返信がなされていた。

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投稿主の隠し切れない憤り、あまりにも感情的な様子に、何だこりゃと私は思わず笑ってしまった。

面白さを共有しようと隣の妻を見ると、なぜかその投稿を不安そうに凝視している。

「どうしたの?大丈夫?」と私が声をかけると、おびえた様子でゆっくりとこちらに視線を返してきた。

そしてぼそりとつぶやいた。

「ねえ、これおかしくない……?」

「え、何が?」

何だか悪い予感がしたので、わざと明るい調子で返事をする。

妻は話を続けようとしたが、一旦ごくりと生つばを飲み込んだ。

「――どうしてこれを書いた人は『人の肉の味』なんか知ってるんだろうね……」

「あ……」

冷水をかぶせられたように一気に全身が冷たくなった。

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この投稿を見てから私はスーパーで豚肉を買っている主婦を見ると、あの投稿主は誰なんだろうとじっと観察してしまうのだ。

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意味怖で使われてたオチ

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今まで見た中で一番鳥肌が立ちました。。。
あ~この後お風呂に入るのが嫌です。。。。。

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本当に身体の芯から冷えた、、もうすぐ秋なのに、、

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めっちゃ引き込まれて怖かった!
実際にありそうでなさそうで・・・
オチに鳥肌・・・

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