旭川市内某所・・・・
100%以上の確率で危険なので場所を特定されそうな表現は避けますね。
私が18歳のときに社会人になってから出来た悪友2人と市内の心霊スポット巡りをしていた時期があった。
3人寄れば何とやらで怖いもの知らずの俺たちは暇さえあれば心霊スポットに出向いていた。
そんなある日の休日
悪友の一人が、どこからか新情報を仕入れてきた。
メジャーなスポットを制覇していた俺たちは情報に飢えていたこともあり思いっきり食いつく。
「かなり危険」という前置きが当時の俺達には最高の訪問理由であり速攻で行くことになった。
俺のRA55に乗り込んだが、まだ昼前であったため当時7時開店23時閉店のセブンイレブンでオニギリとジョージアオリジナル缶を買い現地へ向かった。
お昼を少し過ぎた頃、そろそろ到着か?と思ったが車の通れる道ではなくなったのでオニギリをオリジナル缶で流し込んで歩き始めた。
道はドンドン狭くなる。
ほとんど獣道化した藪を踏み倒した様な道を10分程進むと何故だか突然砂利道になった。
砂利道と言っても道幅は60cm位なものだが・・・・
それと同時に「お札」が至る所に設置してある。
雰囲気は抜群だ!
しかし、幼少の頃から霊感のある俺は此の辺りから何とも言えない悪い違和感を感じ始めていた。
ソレの正体はすぐに分かった。
覆いかぶさる様に茂った木々の中から「ガサっ・・・ガサガサガサっ」と何者かが移動する音と所々朽ちて効力を失った「お札」の間に見えた。
下級霊が寄り集まり一個体となった姿を何体も・・・・
動物霊や行き場を失った人霊などが一体化したいわば悪霊や妖怪の類で一番タチの悪い輩である。
「これはマズイことになった」と考えた俺は悪友2人に引き返すことを強く提案したが、それらを全く感じていない彼らに届くはずもなく2人はドンドン進んでゆく。
何度となく説得を試みるも返答は一切無い。
まるで何かに憑りつかれたかのように・・・・
「仕方ない」俺は2人の守りに徹した。
車を降りて歩き始めること30分・・・・
急に視界が開けた。
それと当時に心が休まるような不思議な気分になった。
しかし・・・・
そんな気分だったのは俺だけで2人は頭を押さえ苦しみ始めた。
「しっかりしろよ!」2人の背中に紋字を打ったが2人が相手では当時の俺では満足な対処が出来なかった。
2人は苦しみ叫びながら来た道を走り出し鬱蒼とした木々の中に消えていった。
俺は茫然としながらも背中に感じる心地よい感覚に気付き開けた方向へ目をやった。
30m程先に幾つもの石像が鎮座していた。
そして・・・・
その全てが大雪山連邦の一角、雲ひとつ無い天候なのに何故かドス黒い塊のある方角に向いていた。
石像の数は21体(後になって分かったこと)であった。
その後、俺も来た道を戻り車までたどり着いたが悪友2人の姿は無く最終的に警察に通報・・・・
到着したのは3人の警察官と8人のハゲたオッサンであった。
警察官は悪友を探すでもなくハゲたオッサンと数分話をした後、すぐに帰ってしまった。
俺はハゲたオッサン達にに連れられ近くの寺に連れていかれ若干お叱りを受けた。(2時間位・・・)
そして他言しないことと後のことは全て任せることを命じられ最後に「何を見たのか」と聞かれた。
俺は見たこと感じた事を素直に話し解放されたが悪友2人とはその後も会えていない。
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その一年後・・・・
俺はハゲたオッサン達に呼ばれ聞きたくもない信じがたい事実を耳にすることとなる。
・あの場所は旭川市の鬼門であること
・故に様々な霊が集まって来ること
・悪友2人は既にあの場所で様々な霊の一つになってしまったこと(死体は出て来ていない)
・その状況で全く問題の無かった俺は今後ハゲ達と同じ立場であの場所を守らなければいけないこと
などを告げられた。
寝耳に水ではあったが・・・・
悪友を守れなかったことへの罪悪感と生まれ持ってしまった異常な能力が旭川の為になるのならばと了承し3年ごとの盆明け某日に石像の場所に赴いている。
ふと、「来年の夏は11回目・・・・石像に会いに行くんだな」と思い出してしまって中国人墓地にて2泊3日のソロキャンプをした経験を持つ俺も若干憂鬱である・・・・
3年に一度その場所で何が行われるかは他言出来ないが、これだけは言っておく。
全国のどの地域にもこの様な場所は存在し、何故か3年に一度ごくごく少人数により貴方の住む町が守られていることを・・・・・
作者andy兄-2
皆さま本当にお久しぶりです。
少しずつ時間が取れる様になってきたので久しぶりに投稿致しました。
以前のIDを忘れてしまい新たに作りましたが間違いなくandy兄ですので^^;
相変わらず怖くないでしょうが時間がありましたら読んで下さい。