短編1
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真珠の首飾り

ある高層デパート。

女子大生のユイは、展示されている真珠の首飾りにご満悦だ。

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「これ、私に似合う…」

だが、その値段は20万円。到底彼女のバイト代で買える代物ではない。

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「はあ…彼氏がいつかビッグになって買ってくんないかなあ…」

そんな事を思いながら、付けたまま周りを見渡すと、あることに気付いた。

店員がこちらに気付いていない。

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普段はこちらにいる店員が二人なのだが、一人は用事があるのかおらず、もう一人は別の客に商品の説明をしていてこちらを見ていない。

ユイに悪魔が囁いた。

「これ、もらっちゃおう」

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店員に気付かれていない上、店はエレベーターホールのすぐそばだ。

ユイはおそるおそる、付けたままエレベーターの方に歩き出した。

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しかし、ユイは気付いていなかった。

首飾りのチェーンがショップの大きな柱に引っかかっているのを。

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そして、エレベーターのボタンを押した。

店員はまだ気付いていない。

「このままエレベーターに乗っちゃえば…」

エレベーターが来た。

幸運にも、他に客は乗っていない。

迷わず飛び乗った。

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エレベーターのドアが閉まる。

首飾りのチェーンが一気にギリギリギリギリと締まっていった。

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「きゃあああああああああああああああああああ!!!!!」

shake

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