運ぶ
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昨日は海に足を運んだ
今日は山に足を運んだ
明日はどこへ行こうかと
俺は頭を抱えた
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親切な医者
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脳死が確認されて二週間を経過した彼の皮膚細胞は、
無数のチューブに繋がれ、
人工呼吸器と点滴によって生き続けていた。
しかしそれも、昨日までの話。
彼は死んでしまった。
「すみません。手は尽くしたのですが…」
お医者さんはとても悲しそうな顔で告げた。
彼の亡きがらを抱いた時、とても軽くて、
苦しかったんだと思う。
でも、もう苦しまなくていいんだよ?楽になれたね。
「………治療費は結構です」
決して裕福とは言えない私の状況を察してか、
なんて優しいお医者さんなのだろう。
私はすぐに泣いた。
「……遺体を見るのは辛いでしょう」
お医者さんがシーツを被せる。
「……思い出は彼と共に焼いて忘れなさい」
この一言で私は立ち直れた。
ありがとうございます。お医者様。
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ビビり
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怖いから部屋から風呂まで全部電気つけて風呂入ってきた\(^o^)/
だるまさんが転んだは平気だったむしろ風呂でて部屋の電気つけるとき掛けてた靴が落ちた時のほうがビビったw
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遊園地
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小学校に入る前の娘と遊園地に行った
入り口には看板が貼ってあって、楽しんでねと書かれていた
まだ字が読めるようになったばかりの娘が、まじまじとその看板をみていて微笑ましかった
ジェットコースター、観覧車、コーヒーカップ、と色んな乗り物に乗ったが、
しかしどうにも娘はそわそわして楽しんでいる様子がない
俺はせっかく遊園地に来たんだから入り口に書いてあるようにしないと駄目だぞ、と言うと
やたら暗い顔になる まだ遊園地は早かったのかもしれない
仕方ないから帰ることにした
そして娘はその日自殺した
俺は今でも自分を許せない
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エレベーター
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14階に住んでいるためエレベーターは必須。
夜中に帰宅した時、エレベーターに乗り14階のボタンを押しました。
ドアが閉まり動き出したところ、8階のボタンのランプが点灯しました。
『あぁ、誰か乗ってくるのか・・』
そう思った直後、慌てて2階3階4階5階とボタンを連打。
3階で止まってくれたので開きかけのドアをこじ開ける
勢いで外へ飛び出しました。
そのまま階段を駆け降り、朝までコンビニで立ち読みしていました。
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落石事故
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ある家族が妻の実家に遊びに行くために
田舎までのバスに乗っていた。
山のふもとあたりまできたときに、
子供が「おなかへった」とだだをこね始めたので、
しょうがなく途中のバス停で降りて
近くの定食屋で食事をすることにした。
食事が終わり定食屋に設置されているテレビをふと見ると、
さっきまで家族が乗っていたバスが落石事故で
乗員全員死亡というニュースが流れていた。
そのニュースを見た妻は、
「あのバスを降りなければよかった…」と呟いた。
それを聞いた夫は、
「何を馬鹿なことを言っているんだ!」
と怒鳴ったが、 すぐに
「あぁ、なるほど。確かに降りなければよかった…」
と妻の意図に気づく。
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指さし
俺の息子は、時々、(写真でも、画像でも)
人の顔を指でじっと指すという変な癖があった。
指を指された人間が必ず3日以内に死ぬ、
ということを知ったのはつい最近のことだ
今日もテレビをつけようとしたとき、息子はじっと画面を指さしていた。
ついたテレビには大物議員の姿が。
へぇ、こいつも死ぬのか・・・。
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深夜のテレビ
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深夜、テレビの放送が終わると砂嵐と呼ばれるザーッという放送になる。
これは実話なんだが、あるとき地方テレビ局の中の人が夜勤の時、
砂嵐の時間帯に暇だからという事で見て楽しもうと思ったAVをうっかり公共の電波に流してしまった事があった。
もちろんすぐに数十件の抗議電話が殺到した。
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姉の子供
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姉にはもうすぐ5歳になる子供が居る。
先日、姉の家に寄ったとき、その子にPCメールの使い方を教えた。
後日、その子からのメールが届いた。
本文に「6j5えおうえんww7.とd,」とだけ書かれていた。
なんとなく可愛らしく思え、
「ありがとう」と返信した。
あとで気づき鳥肌が立った。
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ポストの手紙
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帰宅するとポストに手紙が入っていた。
『よんるいのまえきんおろす』
文の下には「文字から2を引く」とヒントらしきものが書かれていた。
少し考えたが面倒くさくなりそのまま寝ることにした。
翌日、僕は遺体で発見された。
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白いワンピースの女
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夏の人ごみってうっとうしいよな。蒸れるし暑いし。
今日も、仕事で疲れてるとこに帰宅ラッシュの電車でダメージ受けて、
うんざりしながらマンションに帰ってきたんだよ。
エレベーターを待ってたのは、
おばさん、じいさん、小学生低学年くらいの男の子が2人、
男子高校生、黒いスーツの男、
背中にガキをおんぶして、幼稚園児の手を引いた若い母ちゃん。
次々に乗り込んで、最後に俺が乗った。
けど、ドアを閉めようとした時、白いワンピースの女がするりと乗ってきたんだよ。
で、「ブー」ってブザーが鳴ったんだよな。定員が九人だからさ。
恥ずかしそうに降りようとするから、代わりに俺が降りてやった。
彼女は「ありがとう」と小さく笑った。それが可愛くてさ。
まぁ、単に俺は満員が狭くて嫌なだけだったんだけどw得した気分w
そうそう、部屋に帰ってテレビつけたらニュースやっててさ、
なんかどっかのOLが行方不明なんだってよ。
それが丁度この辺で、ゾッとしたおかげでちょっと涼しくなったわ。
作者SPEC
引用元…https://matome.naver.jp/odai/2138774168072818201?&page=1
謎解きしながら読んでみてください。
一応答え↓
運ぶ…そのまま。
親切な医者…体が軽い、シーツで遺体を隠す、早く焼くことを進める…→臓器が売られた可能性大
遊園地…字を覚えたばかりの子供は漢字までは読めない。入り口に書いてあった文字は…。
エレベーター…エレベーターの特性を考える。
外で押されたボタンで中のボタンは点灯しない。
→中から押されている。
落石事故…自分達が降りる時間の分バスが先に進んでいれば助かったのに…。
指さし…指さしたのはテレビが付く前の反射して写っていた自分達。
深夜のテレビ…深夜に砂嵐をじっと見ている人が数十人いる!?
姉の子供…パソコンを見て、書かれている通りのキーボードを見ていくと…。
ポストの手紙…yonnruinomaekinnorosu
ここから『ni』を引く…。
白いワンピースの女…小学生二人を大人一人とし、
赤ちゃんと幼稚園児を大人一人とすると、
おばさん、じいさん、小学生二人、男子高校生、黒スーツの男、母親、子供二人、俺で八人、これに白ワンピース女をいれてもぴったり九人でブザーは鳴らないはず。→エレベーターの上に殺された女の遺体が乗ってる?!