短編1
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壱行怪談

朝、アラームが鳴ったので止めようとしたらどこからか出てきた手が止めた。

洗顔しようと蛇口をひねると赤黒い液体が出てきた。

朝食の目玉焼きの黄身が本物の目玉になってこちらをジッと見つめていた。

化粧をしようと鏡を見たら鏡の中の私がみるみる朽ち果て灰になった。

誰かがインターホンを鳴らしたので覗き窓を見たらこちらを覗く目玉だけが見えた。

車のドアを開けると座席の下に誰かがうずくまっていた。

信号が赤になったので止まっていると横断歩道を走って渡っている小学生が、勢い余って落とした首を急いで拾って何処かへ走り去った。

会社に着いて同僚に挨拶しようとしたら、同僚の影が別の誰かに抱きつかれているような影になっていた。

メモを取ろうとペンを取り出すと、ペンが人の指になっていた。

残業も終わり、帰り支度をしていると見回りしていた警備員から目や鼻がもげて落ちかけていた。

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