高校時代に怖かった体験をお話させて頂きます。
昔弟が飼って名付けたトムという猫がいて、右眼は茶色左眼はブルーといった毛並みが真っ白な可愛い猫だった。弟は飼ってもあまり面倒見なかったので私が部屋で飼って面倒をみていた。
高校時代にから、度々不可解な出来事に見舞われるようになり、夜が怖かった私は毎晩明かりをつけたままトムと一緒に寝るというのが日課だった。
ある日の夜もいつものようにトムと一緒に寝ていた時、決まって何があるのが夜中の2時過ぎ。
その日夜中ふと目が覚めると、いつもつけている部屋の電気が消えていることに気付いた時には既に身体全身が動けないでいた。
更にグッと首を締めてくる人影のようなものが揺らいでいて
「苦しい!私このままでは死んでしまう…」っと思うくらい苦しくなって気が遠くなるのを感じた瞬間
「ニャアーー!」といってトムがそれに向かって飛びかかったのだった。
途端に身体は自由になり、私は苦しさでその場はむせ込んでしまった。
ダッダッダっと自室の二階から階段を駆け降り親の元へ
夜中話を聞いた親は「寝ぼけたんだろう?うちの二階に誰も登れるはずはない!」と信じてもらえなかった。
次の朝、顔を洗って洗面台の鏡にふと目をやるも、昨晩苦しかったことを思い出し首の方へ
首にはクッキリと絞められたかのような赤い手跡があったのだ。
その首を親にも見せたが首を傾げるだけであまり信じてない様子。
こうなったら自分で真相を突き止めてやる!っと思い、次の晩は弟が部活で使っている剣道の竹刀を借りてベッドの中には入れて竹刀を握りしめながら2時くらいまで寝たふりしていることにした。
とはいえ、昨日の今日
流石に途中て眠気が襲い一瞬寝てしったのだった。
「フウゥゥゥ!」っと威嚇するかのようなトムの息づかいで目が覚め、時計を見たら2時少し前くらい
私は「もうそろそろ来るな」っと思い握りしめていた竹刀をギュッとするも
窓が音も立てずにスウッと開くのが見え、何だろうと思った時には恐怖を感じてしまい身体が動かない。
声を出そうとしても出せないのだ。
開いた窓から両足が見え、それが男の足じゃないことくらいすぐに分った。
真っ白のような青白いような、しかも綺麗なラインの足だったことは覚えている。
それが中に入って来ようとした瞬間、私は恐怖の絶頂に達し、動かない身体をよそに目を閉じて絞り出すかのように「助けて!」
助けて!助けて!
っと声にならない掠れた声で何度も連呼した。
その足を見ていたらスウッと闇の中に消えて行き、親も感じ取ったのか飛んで部屋まで来た。
今あったことを泣きながら話し、それ以来自分の部屋では一人で寝なくなり一階の部屋で寝るようになった。
私が嫁いだ今でも、その部屋は開かずの間となっている。
そんな怪奇なことが無くなった頃、それと同時にトムがいなくなってしまった。
もしかしたら、トムは私のことを守ってくれて役目を果たすかのように忽然と姿がなくなったのだ。
私にはトムが神のように感じてしまった。
駄文で申し訳ありません。
怖い話投稿:ホラーテラー 匿名さん
作者怖話