【重要なお知らせ】「怖話」サービス終了のご案内

短編2
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女の子

私の勤務先は病院と老人ホームが一緒になっていて患者は40歳〜100歳程度の方が入院しています。

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これはその勤務先の先輩から聞いた話です。

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先輩は制服に着替えて病棟へ上がるとスタッフが騒がしかったそうです。何があったのか聞くと、1人の患者さん(Aさんとします)が目を離した隙に部屋を出てしまい行方が分からないと言うのです。

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先輩はほかの病棟にも声をかけ病院中のスタッフ全員で探しました。探し始めて随分時間が経った頃病棟に電話の音が鳴り響きました。他の病棟スタッフからです。

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「先輩!!あの、、その、、」「ん?どうしたんや?そんな震えた声出して」「Aさん見つかったんですけど、、、と、とりあえず早く駐車場前に来てください!」「駐車場?分かった。」

先輩は急いで駐車場へ向かったのですが、

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その恐ろしい光景に目を疑いました。

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「これは何があったんや!?Aさん!Aさん!!大丈夫ですか!!」すぐに病院に連れて帰りましたがもう手遅れでAさんは亡くなってしまいました。それはもう酷い姿で。

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見つけてくれたスタッフに事情を聞くと「お風呂場のドアが空いてて中に入ったんです。そしたら窓も空いてて、、。まさかと思って下を見たら、駐車場にAさんが倒れてるのが見えて。たぶん、窓に登って落ちたんだと思います。下に降りて確認したら頭から血を流して関節は変な方向に曲がったAさんがいたんです。」

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先輩は私に話し終わった後に「Aさんはなぁ。色んな話聞かせてくれたけど、『赤い服を着た小さい女の子が毎日遊びに来るんよ。外に遊びに行きたいって寂しそうに言うから今度一緒にお出かけする約束したんや。』って言ってた時はびっくりしたなー」

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そう、入院患者に小さい女の子はいません。いるはずがないのです。

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もしかしたら、その少女はこの世のものでは無く、優しいAさんを連れて行ってしまったのかもしれない。私はそう思いました。

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