中編3
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依頼(占い師?棗シリーズ)

私は人が苦手です。

人とは違う眼をているから…

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「棗!悪いんだけど今日の仕事が終わったら付き合ってよ。」

私がいつもの通り出勤すると、店長から声をかけられました。

基本的に店長からの要件はNoとは言えません。

今日は特に用事もなかったので、

「良いですよ…」

と、返事をして仕事にかかりました。

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店長との出会いは少し特殊です。

私が買い物をしている時に、突然…話しかけられて占い師としてスカウトされました。

今、考えると承諾した事は後悔で一杯ですが、その時は…少し嬉しかったのを覚えいます。

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店長は私とは違う種類ですが、特殊な眼の持ち主です。

その眼で私を見てスカウトしたとの事ですが、詳しくは教えてくれません…

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店長の突然の依頼はいつもの事です。

そして、現場に着くまで内容を教えてくれないのもいつもの事…

「で、店長…この家は駄目ですよ。」

「わかってるよ、そんな事…」

お前に見てほしいのは家の中だよ。

店長は家を見ながら呟きます。

「無理です。店長この家は本当に…」

「何かいるのか?」

新築であろう…綺麗な一軒家。

私には、家と認識が難しい位に靄がかかっている状態です。

「お前でも無理か?」

違います…私だから無理なんです…

恐怖で声もでません。

その為、首を縦にふり無理な事を必至にアピールします。

「10万…」

なんですか?それは…

「お前の報酬だ…私の依頼をこなしたらだがな…」

私の頭に…欲しいものリストが一斉に駆け巡ります。

「だが、今回は20万やる。」

税金無しの取っ払いで20万だよ…

店長が再び呟きます。

「…………………やります。」

私の理性と防衛本能が欲望に負けた瞬間でした。

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家に入ると身体が重い…

玄関からリビング、

和室、洋室など各部屋を巡ります。

寝室に入った時…

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部屋全体に猫の威嚇する声…

そして、猫の叫び声が響きわたり

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扉が真っ赤に染まります。

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寝室を出て浴室へ…

そして、玄関から外に出ました。

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思ったより時間がたっていたらしく、外は夜になっていました。

「棗…どうだった?」

私は…気づいた事を一つ一つ順番に説明していきます。

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玄関に入ってからの視線…

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リビングでの中年の男性の顔…

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和室にいた陽気な老女の姿…

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最後に家を出る時に中年の女性を含めた3人で怨みのこもった視線で見送られました。

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「で、一番気になった箇所は?」

1階の東の寝室…猫の声の部屋です。

「寝室の何処?」

「鏡の付いた化粧台の真下です。」

一番気持ち悪かったです。

そうか、ありがとな。

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店長には報酬の20万をその場でいただきました。

別れ際に、店長の言葉と行動には今も納得できません。

「棗、背中…気持ち悪くないか?」

真剣な声で聞いてきます。

正直に気持ち悪いです…と答えます。

そうか…

すー…

と、息を吸い込んだあと…

バシィ~!!!!

背中を強く殴られました。

「今日から3日休んでいいわ」

鬼のような邪悪な笑顔で去っていきました。

何故、殴られたのかはわかりません。

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3日の休みを利用して買い物をするつもりで計画してました…

が、高熱がでてしまい買い物は行けませんでした。

私は何か悪いことをしたんでしょうか?

Concrete
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月舟さん…
コメントありがとうございます。
占い師さんシリーズ2割実話で残りは創作です。
話し的にも余り自信もなく、シリーズとして銘うってませんでした…
なんで、今回のコメントは本当に嬉しいです。
もうちょっと自信がついたら"占い師さんシリーズ"として作っていきたいと思います。
(シリーズタイトルは月舟さんのを採用させていただきます(笑))
今は、お決まりの文章から始まったらシリーズ物です。
では、今後とも宜しくお願いします。

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