私は人が苦手です。
人とは違う眼をしているから…
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世の事象に偶然は無い…
すべては必然…
誰かが言っていた言葉です。
本だったかもしれません。
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私の人生は…他人に支配されてる気がします。
具体的には夜叉(店長)に…
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６月も後半…季節も梅雨。
憂鬱な日が続く毎日…
始まりはいつも店長…今日は電話でした。
「棗…私、子供ができた」
は？…何？言ってるの…
「えーと、おめでとうございます。」
状況も半分しか掴めて無いけど、反射的にお祝いの言葉を口にする。
社交辞令的な会話…
「今日、19時から棗の家で宴会だから…料理宜しく！」
衝撃な展開の連続…それは私の頭の機能を麻痺させてくれるのは充分でした。
「はあ…わかりました。何、食べたいですか？」
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買い物と下準備をして…掃除も終り、時間は19時。
ピンポーン…
FMラジオの時報と共にやってくる災悪…
玄関を開けると店長のニコニコ顔がやってきました。
よっ！と声をかけてくる…
「棗お姉ちゃん！今日はお招きしてもらってありがとうございます。」
店長の足元から、可愛らしい声が聞こえてくる。
行儀よく入ってくる双子…
料理を並べたテーブルに席につきます。
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「いただきます…」
行儀よく双子が食事をするなか。
「右が樹林(じゅり)で左が優希(ゆうき)な…」
店長が樹林、優希…挨拶！と声掛け。
「八雲 樹林、五歳です。」
「八雲 優希、五歳！ひまわり幼稚園の年長です。」
あっ優希ズルい！
双子の楽しげな様子に和まされる…
その笑顔が私の記憶を刺激する。
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時間もたち、子供たちを別室のベットで眠らせた店長が部屋に戻ってきた…
しばらく、無言で酒を酌み交わす。
「あの子達の事…見覚えあるか？」
店長が問いかけてくる…
私は遠くない昔…仲良さげな親子の光景に和まされた事をおもいだす。
「養子ですか…？」
的外れな答え…だけど、全てを理解してるかのように会話が続く…
「ああ…特殊な事情で育てる事にした。」
多少、裏技使ったけどな…
人の悪い笑顔を浮かべながら呟く。
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何処にでもいる、仲の良い若夫婦…
店長はこの夫婦の知り合いだったらしい
関係は顔見知りの店主と客…程度の関係らしいが
三人は仲良くしていた…
おかしくなり始めたのは、知り合ってから２年位たった後…
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子供も幼稚園に入り順風満帆だった夫婦の関係は、
旦那の浮気…そして家族への暴力と悪い方向にエスカレートしていく…
旦那の暴力が子供にも向いていくなか、最悪の解決法を奥さんは実践した。
旦那の殺害…
逮捕そして裁判と一般的な流れが続くなか、
叙情酌量も考慮されたが殺人という重い罪を犯した以上、実刑はまぬがれない。
奥さんは刑務所への服役刑を言い渡される。
ここまでは、悲しいけれど何処かにはある話…
店長が関わる理由はここからです。
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呪い…
旦那は亡くなる寸前に母子を呪った…
母子、三人に均等に降りかかる呪いを母親は一人で受け止めた…
旦那に素養があったのか…呪いの力は大変なもので
自分一人では受け止められない事を悟った母親は、
店長の力を借りる…
結果は失敗…
母親は獄中で亡くなった。
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亡くなる数日前に、自分に何かあった時の子供の親権を託させて欲しいとの願いを受けていた店長は、
法の裏技を使い親権を手に入れ今に至るらしい…
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「あの子達は、もう私の娘だ…」
グラスを見つめながら呟く。
言葉にはださないが…これからも店長なりの愛情で双子を護っていくんだろう…
と思う。
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「店長…今日の目的は双子ちゃんとの顔合わせなんですか？」
全てを聞いた上で、解消できない疑問…
単純に紹介するなら、店の皆と一緒でも良いはずなのに…あえて私だけとの宴会という名目の顔合わせ…
「棗なら見えてるだろ？」
店長は窓の外を警戒しながら苦笑します…
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店長の能力は強力です…
一人相手なら強くても負けるはずもない。
どんな呪いでもです。
呪い根が一つではなく…
複数なら…
理由はどうであれ…
最愛の息子を殺された母親…
自分の手で殺したいほど怨んだ相手が…
自殺したら…
怨みの行き先は何処に行くんでしょうか？
店長が無理やりでも双子を引き取った理由…
親族から無理やり奪った理由…
それは、店長の視線の先にあるのだと思います。
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shake
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確認もしませんけどね…
作者まー-3
双子、再登場の話です。
怖さよりは、店長の人柄を重視してるつもりです。
これからも、映画のジャイアンを目指して店長は走り続けます(笑)
ちなみに、八雲(やくも)は店長の名字です。
名前は追々、書く予定です。