短編2
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事故現場

車好きな友達が免許を取り立ての頃、しょっちゅう

ドライブに誘われた。

目的地もなく、あてのないドライブ。その日はすでに夜中の1時をまわっていた

カーブばかりの山道。

前にも後ろにも車はいない。対向車も来なかったため友達はハイビームにした。

しばらく走っていると、

視界の中に何かが飛込んできた。

ゾッとした。

私の視界の中に入ってきたモノ。それは人の顔だった

それもハッキリと見えた。

思わず運転席の友達を見る。彼もまた同じものを見たようだ。

二人とも見える体質でもないのにこんなにリアルに見えるのか・・?

もしかして人が立っていたのかも、何かポスターのようなモノだったかも。

こんなやりとりをしていると、霊ではないといい聞かせる為か

戻ってみよう!と友達が言ってきた。

私が返事をする間もなく、もう車は来た道を引き返していた。

見た場所と思われる付近には、人はおろか何もなかった。

一気に恐怖が襲ってきた。

さっきのアレは・・・

もう帰りたい気持ちでいっぱいだった。

ただ帰る方向はさっき顔を見た方の車線なので、また引き返さなければならなかった。

確かめるようにゆっくり走る。

!!!!!

さっきの顔がまた目に入ってきた。

顔の正体

それはでかい写真だった。その写真がくくりつけられていた木の板には戒名と思われる物が書いてあり、下の方にはかれた花束が置いてあった。

後日、

あの道でバイク事故を起こして亡くなってしまった方の御両親が、慰霊塔のようなものをたてた

という話しを聞いた。

一ヶ月ぐらい写真をくくりつけていたらしい。

ちょうど遺影のような大きさの写真を。

事故現場に花束というのは目にしたことがあるが、

大きい写真というのは見たことがなかったので、その異様な光景にゾッとしたが、親御さんの気持ちを考えると切なくなった

怖い話投稿:ホラーテラー 匿名さん  

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