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短編2
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若葉ちゃん

私が高校生の時です。

私は、高校2年生の時に盲腸になり、2週間ほど入院することになりました。

ああ……

来年は受験で遊べないから友達と一緒に遊ぼうねって約束していたのに……

なんで2週間も入院なんだろう……

今思えば授業のある平日に休んだ方が国大を受験する私にとっては大ダメージだったのですが……

その時の私は折角の夏休みに盲腸で2週間も入院する、ということがなんか損したみたいで嫌でした。

しょうがないので入院中は、お見舞いに来てくれた友達と喋ったり、ゲームをしたり、母に家から持って来てもらった勉強道具で勉強したりしました。

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入院してから1週間。

見舞いの友達は旅行に行くだのカレピと、デェトなの〜❤︎だの色々予定があるみたいで、見舞いに来る友達も段々少なくなって来た時でした。

お隣のベットに同い年ぐらいの若葉ちゃん、という子が入院して来ました。

彼女も盲腸でした。

同じ病気、同い年ぐらいの子、同じゲームを好き……etc

とにかく、様々な理由で私は彼女と妙に馬があっていました。

それからは私の高校の話、最近病院であった面白いことの話など、くだらないことでしたが、彼女と話すとすごくおもしろおかしい話になっていました。

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そんなこんなで私は、快適とはいきませんがそれなりの入院生活を楽しんでいました。

同室の同じ高校2年生の 若葉ちゃん という友達もできて私は病院住もうかな……と時々考えてしまうほどに病院生活に慣れてしまっていました。

ですが、そんなことを思っているうちに、あっという間に2週間は過ぎ……

私は退院の時がやって来ました。

退院する前日に、若葉ちゃんがLINE交換しよう、というので交換しました。

その時の私は若葉ちゃんとより仲良く慣れた気がして嬉しかったのです。

テレビとかでよくある、花束抱えて退院……なんてことはなく。

普通に看護師さんに

「これからもお大事に」

と言われて退院。

なんとなく、とても短い2週間だったのを覚えています。

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家に帰ったあとも念のためしばらく安静にしててください、という医師の話に従い

私は自分のベットに転がりました。

若葉ちゃんと交換したLINE……

それを見ると少し元気が出ました。

………あれ?

そこで私は思い出しました。

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私、若葉ちゃんと会話したこと、あったっけ?

そこがよく思い出せない……

それに会話したとしても私の話ばかりで若葉ちゃんの話は聞いたことない……。

それに……

私の病室、人数整理のためとかいって……

1人部屋じゃなかったっけ?

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