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響子さんの日常

私立 長沢小学校 三年二組

国語の宿題「私のお父さん・お母さん」から抜粋

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私のお母さん…

三年二組、河南 九音(かわなみ くおん)

私のお母さんは響子さんと皆から呼ばれています。

毎日、美味しいご飯を作ってくれます。

いつもは優しいけど怒るととても怖いです。

だけど、九音はお母さんが大好きです。

そんなお母さんを紹介します。

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私のお母さんは、朝のニュースを見ている時に突然お電話をする事があります。

お母さんは電話で「玄さん?響子だけど…今朝のお婆さんを殺害した犯人…うん…うん」

お母さんは玄さんにお電話をしています。

「そう…うん…野次馬の赤縁メガネの女…ロングの黒髪…うん…多分犯人はソイツだね…うん…うん…調べて見てよ!」

お母さんは「じゃあね」と言ってお電話を切ります。

お母さんに何の用事なの?と聞くと…

「正義の味方だよ」と笑いながら教えてくれました。

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8月2日…天気 はれ

今日はお母さんとお買い物に行きました。

お母さんは人気者で凄く声をかけられます。

夕方に面白いお姉さんとお友達になれたので紹介します。

お買い物した時にもらった福引券でガラガラを回した時のお話です。

「大~当たり~…特等!松阪牛10キロ大当たり~♪」

九音が回したガラガラから金色の玉がでて、お母さんも大喜びです。

「九音~やったな~♪今夜はご馳走だぞ!」

お母さんが嬉しいので九音も嬉しくて喜んでたら…

「あーーーーわだじのお肉ー」

後ろに並んでいたお姉さんが涙ぐみながら…

お母さんの服を掴んでいます。

「ごめん…お嬢ちゃん…誰?」

左手でお母さんの服…右手にくしゃくしゃになった福引券(ほじょけんって書いてありました)を一杯握っています。

「ぞれ…わだじのお肉…わだじのお肉なのに…一杯…券あづめできたのに」

「あーごめんね…このお肉当てたのは九音…この子だからね」

お姉さんは"うー"と首を振りながら足をバタバタさせてます。

「あー響子ちゃん…この子…50回目なのよ」

50回?なにがです?

お母さんが福引のおばちゃんに聞き返します。

「お肉狙いでね…福引券集めて補助券も集めて今日で50回目なのよ」

補助券を投げ出しお母さんのスカートに頭をぐりぐりさせてます。

「お嬢ちゃん…君にお肉はあげられない…諦めて」

あのお母さんが言いづらそうに…しているのは初めて見ました。

「おば…いや…お姉さん!お願いします…お肉食べさせてください!」

お願いします…お願いします…お願いします…お願いします…お願いします…お願いします…お願いします…お願いします…お願いします…お願いします…お願いします…お願いします…お願いします…お願いします…お願いします…お願いします…お願いします…お願いします…

お姉さんは頭が良いな~と九音は思いました。

お母さんはおばさんとかおばちゃんとか言うと物凄く怒るんです…

「お嬢ちゃん…ご両親は? 」

お姉さんは"ビクッ"と震えてました。

「今夜、お姉さんの家は夕食をお肉にします…」

お母さんがお姉さんの顔を見ながらゆっくりお話します…

「お嬢ちゃんを招待してあげるからご両親に許可をもらいなさい…」

この後、お姉さんは電話で誰かと話して…その電話でお母さんも話して…お父さんとお母さんと九音とお姉さんの四人で晩御飯を食べました。

お姉さんは凄く面白い人で九音とも…

「私と九音は親友だかね!」

と、言ってくれました。

それは…凄く嬉しかったんですが…

10キロのお肉が1日で無くなってお父さんとお母さんが驚いていました。

お姉さんとバイバイする時に「貴女も凄いお姉さんを持って大変ね…頑張りなさい。」とお母さんがお姉さんの隣に話しかけていたのは不思議でした。

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8月23日…あめ

今日は不思議なお客様が来ました。

尻尾が3本ある猫ちゃんです…

九音が猫ちゃんと話そうとしたら、お母さんに大事な話をしてるから後にしなさいと怒られました。

結界は?とか…あの事件は?とか…せらちさん家の守護は?

とか、一時間位話していました。

その後に猫ちゃんと遊べたから九音は楽しかったです…

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今日はお父さんとお母さんと三人でお散歩です…

公園で遊んでいると…

「あら!?響子さんお久しぶりですね」

白い肌のとても綺麗なお姉さんが着物姿でお母さんに話しかけてきました。

「あら、お久しぶりだね」

この子は娘さん?

そうよ…九音っていうの…

この子も響子さんの力を引き継いでるみたいね…

今度、お店に遊びに来てよ…

九音がお父さんと遊んでいる横でお母さんとお姉さんはお話しをしています。

そうね…貴女達みたいのに慣れていたほうが良いかな?

皆も喜ぶと思いますよ?

人の子なんて来ませんからね…

しばらくお話しをしてお姉さんは帰って行きました。

「ねー九音…」

「なーにお母さん…」

「今度、お母さんと外食しようか?」

「お父さんは?」

「お父さんは~無理かな~」

「えー九音はお父さんも一緒がいいー」

「九音…お父さんはお仕事で行けないからお母さんと行ってきなさい」

「えー………じゃあ行くー」

そんなお話しをしながらお父さんとお母さん…九音と三人で手を繋ぎながらお家に帰りました。

九音はお父さんとお母さんの子供で本当に幸せです…

お母さんはたまに怖いけど…(笑)

終わり

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以上が要秘匿情報クラスB級に該当する河南 九音の宿題である。

特A級 国防霊騎 河南 響子 及び守護霊神 猫神…の情報漏洩を防ぐ為に一時的に接収した。

一定期間、保管後に河南大佐を通して返却するものとする。

なお、響子行き付けの異酒屋及び肉好きの女の子については特に問題はないと判断する。

以上

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@ろっこめ
すいません…
小さな頃なら有りかなと書いてしまいました。
別作品で書く予定でしたがろっこめさんのお子さん達を扱いきれませんでした。
誠に申し訳ない。

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