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小学生の頃でした。
当時、ゲゲゲの鬼太郎に憧れていた時の事です。
私は母の実家に行き、父と森の近くを散歩していました。
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父と手を繋いで歩いていると、隣の山の入口からバキッ!!
shake
パキパキ……
ズドドーン!!
shake
と聞こえてきたのです。
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私達は少しびっくりはしたものの別にどうしたとかじゃなくて、山の上の変電所まで続く長くて広く傾斜の強い坂道を登って行きました。
頂上まで着いて、少しゆっくりしていると父が言いました。
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「さっきのやつ、ありゃあ、あれだな。天狗倒しだよ。」
……そういえばあの辺の山工事とか何も無かったし人も居ないんだよな。
作者松
天狗倒しとは、山からズドドーン等と木の倒れるような音が聞こえてくるがその場所に行ってみると何も倒れて
いないという主に天狗の仕業と言われているまさに「音はすれども姿は見えず」な怪異です。
当時の私には怖いという感覚は無く天狗はむしろ憧れの存在だったのでちょっと嬉しかったです。
……それにしてもなぜ父は知っていたのでしょうか?