怖い話投稿/怖話 怖い話 は合同株式会社フィヨルドの運営するサイトの名前です。
多くの方が利用するこのサイトに、実は恐るべきタブーがあるのが皆さんご存じでしょうか?
タイトルも作者名も無いその話は、「怖い」を絶対に押してはいけないのです。
事実、試したが為に私と友人は大変な目に遭いました。
そのため、ここから先に書いてある方法を決して真似してはいけません。
もし試したとしても逃れる方法はありません。
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※ここからは、自己責任です。※
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雨がザーザー降って、どうにも外出する気にはなれなくなる、よくある6月の事。
私と親しい友人Aは駅前のマ◯ドナルドで食事をしていた。
Aとは怖い話という共通の趣味があって、よく情報交換とかをしていた。
ハンバーガーを食べ終えてからは、頼まなければ良かったと腹をさすりながらポテトを食べていた。
何故、こんな話をしてしまったのか知らないけれども、
「なぁA。怖話には『怖い』を押してはいけない話があるんだぜ。」と言ってしまった。
無論、そんな物は存在しない。けれども自然と口から出てきた。
Aは「なんだよそれ、そんなのあるわけ無いだろwwww」と腹を抱えて言った。
私は「作品名も作者もなくって、唯一見つけれる方法は、ランダムだけなんだ。」と言った。
本当に我ながらいい加減な事を言ったものだ。全くの口から出任せだった。
Aは「作品名も作者も無かったら投稿できないだろ、まぁ家に帰って覚えてたら調べるよ。」と言った。
ほどなくして、別れた。嘘を言ってしまった罪悪感を抱えて雨に濡れながら帰った。
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19時頃であっただろうか?Aから電話がかかってきた。「あった…あったんだ…」って掠れながら。
「何があったんだ?」と聞き返したら「押してはいけない話が…」と震える声で答えてきた。
「とりあえず、そっちに向かうぜ。」と傘を片手に家を飛び出した。
母が何か言っていたが、それに構っている暇は無い。
Aは一キロ先の団地の6階にすんでいる。いつもなら近いはずなのに遠く感じる。
やっと着けば、エレベーターは上の階に止まっているので、待ってられるかと階段を駆け上がる。
転がるように6階の廊下に突っ込み601号室のインターホンを押す。
何度、押しても返事がない。何気なくドアノブに手を駆けるとドアは開いた。
入ると、Aは首を吊ってプラーンプラーンと揺れていた。
急いでAをロープから下ろして、習ったばかりの蘇生術を試みる。
Aの家は、父親がAが小さい頃に出ていったきり帰ってこないので、
母親が昼夜を問わず働き、女手ひとつでAを育てる、いわゆる母子家庭だった。
だから、この時間帯はA以外、家には誰もいないので止める人はいなかった。
息を吹き替えしたAは「パソコン…パソコン…」と呟いた。
パソコンを操作したが何もなかった。スクロールしながら私は、「何もないぞ」と言った。
Aは何も返事をしない。見るとAに馬乗りになって首を絞める、青白い顔をした男の子がいた。
躊躇なく子供に体当たりした。倒れた隙に小柄なAを抱き抱えて走って逃げる。
5階にあるエレベーターを呼び、滑り込む。1階のボタンを押してから閉ボタンを何度も連打する。
601号室から走ってくる男の子。間一髪、ドアは閉まった。へたりこんだ。
何気なく、エレベーターの窓を見ると小さな男の子がガラスに張り付くようにこちらを見ている。
4階にもやはり男の子がいる。南無阿弥陀仏と一心不乱に私は念仏を唱え続けた。
3階も2階も男の子がいなかった。成仏したかと思って安心してAに話しかけると、Aは力なく笑った。
1階のドアが開く。私もAも助かった!と思った。しかし「みいつけた」という声が聞こえた。
私は男の子から逃げられないと悟った。
作者退会会員