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中編3
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旦那の実家

今から10何年か昔に今の長女を出産した時の話です。

当初妊娠が判った時普通はめでたいことなのだが、堕胎を勧められることが多かった

産科のDrでさえ良い顔をしない

旦那の両親も

その理由は、当時風疹が流行っていて私には風疹の抗体がなかった

事前に妊娠してないことを病院で検査を受けマイナスであったことを確認して予防接種を受けた

所が2週間後妊娠が発覚したわけだ

産むまでの間色々あったが、産科の良い先生に当たり無事出産することが出来た

あれほど反対していた旦那の両親も泣いて喜ぶほどだった

一旦自分の実家で世話になり、あとの半分は旦那の実家で世話になる

私達は九州出身だが、A県に住んでいた為私達が滞在する間は両方の実家に世話になったのだ

旦那からは「この部屋久しぶりなんだけど出るんだよなぁ」

「もう変なこと言わんどいて!」と私は言う

次の日には旦那も仕事を長くは休むことが出来なかった為A県へ帰ってしまう

その後は子育て奮闘期といった感じで、娘も夜間の夜泣きが凄かった

それでも初めて持った自分の分身はとても可愛いもの

穏やかな日々が続いていたがある晩また娘が夜泣き?っと思って目を覚ますも泣き声は聞こえずハッっと気付く

身体が動かない

金縛りにあっているのだ

娘は?

っと気がかりになって顔を向けようとするが動かない!

仕方がなかったので目だけを横に向けるも、真横に顔があったので良かったと胸を撫で下ろしホッとした感覚で金縛りがとけるのを待った

どのくらいたったことだろう

金縛りから解放され身体が動くと同時に身体を起こして娘の方を見た

えっ?

私と娘が寝ていたのはセミダブルのベッドで、しかも赤ちゃんの娘を踏みつけることが無いよう私が寝ている位置から離した場所に寝かせていたのだ

金縛り中に私が見たのは、ほんの私のすぐ真横に顔があり、しかも大人くらいの大きさに思えたが娘を見ると赤ちゃんなのでほんの片手ではまる頭の大きさだ

さっきのは何だっただろう…

気にも留めず朝になって一応旦那の両親に話をした

旦那の両親はお互い顔を見合せていたけど、まあ気にすることはないと思っていた

それが間違いだった

その晩いつものように寝ているとまた金縛りに

うわぁ、どうしよう

っと思った瞬間私の身体が宙に浮いたのだ

えっと思ったら自分の目の前が天井までに差し掛かり、上から下を見下ろすと私と娘が一緒に眠っている姿が

誰か助けて!

そう思った瞬間宙に浮いた私の身体が移動し、部屋の入り口まで引っ張られる

「オッギャャャャ!!」

娘が泣いた途端ドアの入り口まで引っ張られた私の身体が自分の身体に瞬間的に戻ったのだ

私は額に汗びっしょりになって娘を抱き抱え、すぐさまその部屋から出ていった

朝になるまで一階の居間でガタガタ震えながら、旦那の両親が起きて来るのを待った

朝になって義父が察したように「今日から下の部屋で寝なさい」と言う

そんな不可解な出来事があり、出産後2ヶ月目に入った頃私達親子はA県へ帰って行った

旦那にその話をしてみたら、やっぱりという顔をして話し出した

以前看護師長をやっていた伯母さんが旦那の家が出来たら遊びに行って一度見たいと言っていたそうだが、それは叶うことなく他界したと言う

あの部屋に現れるのは、その伯母さんではないかと旦那は言うが…

しかし何故あのような形で出て来たのかは解らない

その後帰省してもあの部屋には泊まってはいなく、殆んど私は実家にいることにしている

もしあの時真横にあった顔と目が合っていたらと思うと、今更ながらにゾッとする

怖い話投稿:ホラーテラー 匿名さん  

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