俺は東京在住の大学1年生。
初めての一人暮らしにも慣れて来た。
ある日俺はすることも無く暇だったので、テレビをただぼうっと見ていた。
しばらく経ち、ふと壁にかけている時計を見ると針は午前1時を回っている。
「もう、こんな時間か」
でも、明日は土曜日で別に予定もない。目が冴えていて眠る気もしない。
皆もわかると思うがたまに怖い話を見たくなる日があるだろ?
俺はその日そんな気分だった。
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俺はパソコンを開き怖い話を載せるサイトを見つけ、ひたすら怖い話を漁っていた。
どれもありきたりな話でそこまで怖くなかった。
そんな中俺は、怖い話を載せている者が多いなか動画を載せている奴がいるのに気づいた。
(何だろう?心霊動画かな?)
俺はそう思い、視聴回数を見た。
視聴回数23回。
少し怖くなったが興味心が見ようとさせ、俺はクリックした。
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動画は六畳くらいの部屋全体を上から写していた。
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丁度俺の部屋と同じくらいだった。
数秒経って、カメラの範囲にフレームインしてくる男。
俺はその男を見てギョッとした。
そいつの手には包丁が握られていて、服は返り血を浴びたように、真っ赤に染まっていたのだ。
そいつは今度はカメラからフレームアウトした。
その数秒後、ズルズルと何かを引きずる音が聞こえて来た。
男がまたカメラにフレームイン。
血だらけの肉塊を床に置き、部屋の中央で解体し始めた。
おそらく人間だろう。
男が顔を上げた。
カメラの存在に気づいたようだ。
男はカメラに近付いて来た。
男の手がカメラを覆い、そこで映像は終わった。
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俺は恐怖で体が震えていた。
俺ははあの顔を見たことがある。
あの男は、、、、、、、俺だ。
そうだ思い出したぞ。
確か隣の女の子の部屋に仕掛けた盗撮カメラを取りに行った帰りにはちあわせして殺したんだっけ?
盗撮サイトに間違って殺害シーンも投稿しちゃったのが、転載されたわけか。
ナルホド。
俺は納得して台所の包丁を見にいくとしっかりと血がベットリと付着していた。
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外でパトカーが近づいて来る音が聞こえる。
作者ガリクソン