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公園のベンチにすわり、
編み物をしているときだった。
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ふと、スカートを見ると
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小さな黒い毛玉が絡まっていた。
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毛玉をとろうと綿棒で突っついてみたが
とれなかった。
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・・・・
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・・・・
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家に帰り着替えをしているときだった。
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スカートを脱ごうとしたが、脱げない。
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スカートをまくり裏を調べると、黒い糸が無数に、
両足に絡み付いていた。
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「なんなの、これは」
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急いでハサミで切ろうとしたが、
切っても、切っても、
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それは増殖してゆくばかりのようだった。
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・・・・
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股の間のそれは、
人の頭ほどに大きくなった、
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黒い毛玉があった。
そうだ、あの小さな毛玉がスカートを
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餌にしてこんなに増殖してしまったのだと、
自分は直観した。
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毛玉はパンティを食い始めた。
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そして陰毛をも、
引き抜いてゆく。
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そのあとだった…
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黒い毛玉から
人の頭が分裂してきた。
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頭はニヤリと嗤った。
そして私の陰部に侵入してしまった。
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・・・・
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・・・・
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あれから半年が過ぎた…
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それからは時折、
子宮に住み着いた毛玉に、
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餌をやっている。
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もう手が増殖したようで、
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好物の、
ジーンズをつかみ
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引き込む事もあったりする…
作者退会会員
ショートでシュールな^^;、
怪談を書いたりしています。
深夜のオヤツにどうぞ…