中編3
  • 表示切替
  • 使い方

〜永久に…〜

彼と付き合ったのは高校3年になったすぐの事。

彼は1年の時から勉強はできるしスポーツは万能、おまけに顔がカッコいいの三拍子そろっていた。

クラスの女子の3分2が一度に好きになった事がある学校中のアイドル的存在だった。

もちろん私も一度、一目惚れした事がある。

でも私は普段から全然目立つような感じぢゃないので、それまで一度も喋った事がありませんでした。

叶わぬ夢と思い諦めてたんだけど、私が3年になった時、なんと彼が下校中に「付き合って下さい!」

私は一瞬何がおきたかわからず、うまく声が出ませんでした。

私「えっ…あ。

彼「ダメですか…?」

何かの間違いぢゃないかと思いながら、

私「私でいいんですか?」

すると彼はとても笑顔で

「はい」と言いました。

それから私たちは付き合う事にになりました。

最初は周りからは冷たい目で見られたり、なんであの女?とかいうのを耳にした。

そんな事を繰り返すうちに私ぢゃだめだ。

彼にはもっと素晴らしい人がいるはず、そうおもい彼に別れ話しを切り出した。

すると

彼「ほかのやつなんて関係ない!俺はおまえが好きなんだ」

私は嬉しく涙が出た。

それからも彼と付き合う事になった。

高校を卒業し、彼は働きに出た。

毎日朝から晩まで働き弱音一つ吐かず、休みの日は必ずデート連れてってくれ、家の手伝いもしてくれる。

いつも笑顔で本当に優しかった。

私が高熱を出した時も仕事が終ればすぐに帰ってきて朝まで看病してくれ、そして彼はきつい顔一つせずに「今日も仕事終わったら、すぐ帰るからな!」と言い毎晩看病してくれました。

私にとって彼は全てでした。

二十歳になり子供を出産し、もう毎日が幸せでたまりませんでした。

それから3年がたったある日の夜、いつもなら終わって帰る時間なのにいっこうに帰ってこない彼。

残業なら電話があるはずなのに今日は何もなかった。

心配になり携帯にかけるが応答がない。

仕方なく待つことにしました。

不安で胸が張り裂けそうだった。

深夜1時をまわったころ一本の電話がなった。

祈る想いで電話にでると警察からだった。

不安は的中した。

彼が帰宅中、事故にあい救急車で運ばれたが搬送先の病院でなくなりました。

頭の中が真っ白になった瞬間彼との思い出が走馬灯のように流れ溢れんばかりの涙がとびでた。

後日彼のお葬式が開かれた私はただ夢であってくれと思うばかりで本当にあのときは神様が憎かった。

家に帰り彼のいない部屋に入った。

部屋の中は奇麗に整理整頓されていた。

ふと見ると机の横に袋があり、なかを見るとそこには、プレゼントらしきものと手紙がある。

手紙にはこう書かれていた。

彼「○○お誕生日おめでとう。

手紙なんて書くのまぢ久しぶりで、なにを書いたらいいか、わからんかったけど、いつも家事に育児、頑張ってくれてありがとう。

とりあえず本当にお前に出会えてよかった。

(笑)これからも家族3人で力合わせて頑張ろうな!。

愛してるぜ。

○○より。

誕生日は正にこの日だった。

私はこれを見た瞬間耐えられなくなり子供を抱き抱えマンションの屋上に行った。

子供「ママどうしたの?」

私「あのね、今からママはパパのとこに行くけど○○も行きたいでしょ?」

そして目をつむり飛び下りようとしたその瞬間息子が、

「ママ、パパなら後ろにいるぢゃん」

私「えっ?」

私が振り向くとそこには、青白く光る彼がそこにいた。

私は言葉を失った。

彼は私の顔をじっと見つめなからそっと呟いた

彼「いままでたくさんの思い出ありがとうございました、本当に幸せでした。

いつまでもあなたたちの事を見守ってます。

涙をながしながら彼はニッコリ微笑み、最後に

彼「お誕生日おめでとう…」

そう言うと彼は静かに消えました。

私の目から涙がとまりませんでした。

私は飛び下りるのを止め息子を抱きしめた……。

あなたに出逢えてよかった。

あなたといれて幸せでした。

あなたがくれた優しさ温もり、私はあなたの血をひいたこの子を命に変えても守り続けます。

本当にありがとう。

そしてさようなら…。

怖い話投稿:ホラーテラー …さん  

Concrete
コメント怖い
00
  • コメント
  • 作者の作品
  • タグ