長文になります。前に見た話をほんの少しだけアレンジしました。
リョウタという14歳の少年がいた。
リョウタは友達と遊んでいる時に転んでしまった。
すると、全身真っ黒な服を着た男が
「大丈夫かい?」
と手をかしてくれたそうだ。
男はリョウタにばんそうこうと紙きれを渡した。
「なんだこれ?」
紙きれには「ね」と「ポケットの中。」と書いてあった。
ポケットの中にも紙きれが入っていた。「し」と「机の中。」と書いてある。
その後、「で」「う」「こ」「っ」「が」と次々と紙きれが出てきたそうだ。
これを逆さまに読むと「がっこうでしね」となる。
そこでリョウタは気づいた。これは・・・。
数日前にリョウタがイジメたのが原因で自殺した圭介の字だ。
「なんで・・。」
最後の「が」の紙きれに「教室。」と書かれていた。
リョウタは気になり教室に向かう。教室の隅にあの全身真っ黒の男がいた。
「圭介か?」
「息子は自殺して死ぬ前に『俺、悔しいよ。まだ死にたくなかった・・。』と言った。私は許さない。」
「俺を殺すのか?」
男はニヤァと笑った。
「おい、リョウタが殺されたってさ。」
「マジかよ~。」
「刃物でズタズタに切られたって。圭介にやられたって噂だぜ。次、俺かもなぁ。あいつのことイジメてたし。」
「おい何それ?ポケット。」
「え?」
ポケットからあの紙きれが少し出ていた。
あなたのポケットは大丈夫ですか?
怖い話投稿:ホラーテラー キリンさん
作者怖話