完全創作です。長文なので暇な人は見ていってください。
仮にA、B、C、D、E
とする。
俺は幼なじみのB、C、D、Eと母校に肝試しにきた。
と言っても昼間だからそういう感じではない。
女の子のD、Eが怖がるからだ。
この学校はとっくに廃校になってボロボロ。
噂で廃校になってから幽霊がでるという噂がある。
そのせいか入口が頑丈に閉じられている。
仕方なく窓から入ることにした。
なぜかその窓は開いていた。
この時点で俺は嫌な予感がしていた。
中はホコリやら誰かが捨てて行ったゴミで散らかっている。
昼間だからあまり怖くなかったため、BとC、俺とDとEと分かれて行動することにした。
俺達はトイレから見に行った。
トイレの中もゴミが散乱していた。
窓はなぜか開かなかった。
なにもなくトイレから出ると、反対側の校舎の窓を誰かが横切った。
俺「今誰か通らなかった?」
D「BとCじゃない?」
いや、おかしい。
BとCは男だ。俺が見たのはあきらかに女の人だ。真っ赤なスカートに上の服、靴も全身真っ赤だ。
俺はまた嫌な予感がした。
トイレの窓が開かなかったこともなぜか気になってしかたがない。
その時「うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!」
Cの声だ。
反対側の校舎をCが猛ダッシュしている。
急いでCのところにむかう。
Cと合流してみると、半ベソをかいていた。
事情を聞こうにもパニックになっていてうまく話せない。
C「赤い服の女が・・・Bに・・・」
俺「落ち着けよ!Bはどうしたんだよ。」
B「女が顔を・・・Bの顔に近づけた後、消えちまった・・。」
俺「え?」
DとEは泣き出した。
俺も足がふるえだしたのに気づいた。
ひとまず、DとEを外に出して俺とCでBを探すことにした。
入ってきた窓から出ようとした。
が、窓が開かない。
DやEが必死に開けようとする。
しかし、ビクともしない。みんながパニックなり始めた。
俺も怖かったがなんとか落ち着こうとした。
俺「とりあえずどこかの教室に行ってみよう。もしかしたらどこか開いてるかもしれない。」
俺達は一番近くの教室に入った。
が、ここの窓も開かない 。机や椅子を投げつけたが傷ひとつつけられない。
E「そういえばBはどうなったの?もしかしたら学校のどこかにいるんじゃない?」
C「Bは消えたんだ・・。」
E「じゃあ見捨てるの?どうするの?」
C「そんなこと言われても・・。」
場の空気が重く苦しくなった。
俺「じゃあ、ふたてに分かれてBを探す組、出口を探す組で行動しよう。早くここから出ないといけない。」
極端にCとDは嫌がったがなんとか説得した。
この選択が間違いだともしらずに・・・。
俺とEがBを探し、CとDが出口を探すことになった。
俺達はBがいなくなった1階の教室に向かった。
音楽室だった。ここもゴミなどが散乱していたり落書きがあったりと昔の面影はもう残っていなかった。
どうやらBにつながるものは無さそうだ。
教室から出ようとした時足元に携帯が転がっていた。
Bのものだ。
そこで俺は『はっ!』と気が付いた。携帯だ。
なんで今まで気づかなかったのか。
これで少し希望がわいてきた。
しかし、その思いも簡単に砕け散った。
圏外だ。
どうやらEも同じらしい。
落ち込みながら窓のほうに目をやるとなぜかDが2階の廊下をひとりで歩いている。
俺は一瞬にして鳥肌が立った。
Dの20~30メートル後ろにあの女がいる。
俺達は急いで窓に駆け寄り窓を開けようとした。
やはり開かない。
俺達は大声で、
俺「D!逃げろ!」
E「逃げて!」
しかし聞こえていないようだ。
そしてDはどこかの教室に入っていった。そのあとにあの女も。
俺達は急いで教室に向かった。
遅かった・・・。
俺は体のふるえが止まらなかった。
Eも隣で泣いている。
その時、俺の携帯がなった。
圏外のはずなのに・・・。
携帯の画面を見る。Cだ!
俺「もしもし。お前どこにいるんだよ!」
C「助けてくれ!あいつが・・、あいつがくる。」
俺「落ち着け!どこだ!」
C「トイレ・・。一階の・・。来た!あいつだ!」
ブツッ!
俺「おい!」
きれた・・・。
E「どうしたの・・?」
Eが状況を察したのかふるえた声で聞いてくる。
俺「Cがやばい。早く行かないと。」
俺はEの手を引いて急いでトイレにむかった。
さっきの電話でCのうしろから女の声で
「ウフフフフフ・・。」
と聞こえた。
急に涙が出てきた。
トイレについた。Eはトイレの外にいるといってきかなかった。
なぜか個室のドアが全部閉まっている。ひとつづ
つ開けていく。
やはりいない。最後のひとつを開けようと手をかけた瞬間、
「キャァァァァァァ」
Eの声だ。恐怖で足が動かない。
やっとの思いでトイレの外に出た時にはもう誰もいなかった。
俺「次は俺だ・・。」
その時。
視界の端に何か違和感を感じた。何かいる。
恐る恐る左側に顔を向ける。
あの女だ。
「コツン・・・コツン・・・」
とゆっくり近づいて来る。やばい!やばい!やばい!
恐怖にふるえる足にムチうって全力で走った。
気づくと体育館に来ていた。
倉庫の中に急いで隠れる。ふるえが止まらない。
「コツン・・・コツン・・・」
来た。あいつが。倉庫の戸の隙間から覗いてみる。体育館の中に入ってきた。顔は真っ黒で見えない。真ん中まで来た。
すると急に後ろを向き引き返し始めた。
俺はホッとして胸を撫でおろした。
あいつが出ていって何分たっただろう。
俺は倉庫から出た。
その時、「コツン・・・」
また、からだがふるえだした。
いる。あいつが俺の後ろに。
振り向くことができない。本当は一分程しかたっていないはずなのにとてつもなく長い時間に感じられた。
俺の肩にすっと手がおかれた。
「ひっ!」と情けない声を出してしりもちをついた。
ふっと前を見るとあいつがいる。
そして、女は俺に顔を近づけてきた。
真っ黒な顔に白目をむいた目がある。
女の顔が俺の顔の真ん前にきた時、女の顔の下のほうがパックリとわれ、ニヤァと不気味な笑みをうかべた。
体育館にまた「コツン・・・コツン・・・」と響き始めた。
ここまで読んでくださった方ありがとうございました。オチが微妙ですみません。
怖い話投稿:ホラーテラー キリンさん
作者怖話