私の地元に、大きい団地がある。とても広くて、公園もとても大きい。
なので何も知らずに、私が中学生の頃は友達とよく夜に溜まっていた。
いわゆるその団地は、市営住宅? で、母子家庭の人達が住んでいるらしいのだが、友達もそこに住んでいる一人で、 その子の話しによると、飛び降り自殺が多いんだとか。
そんな話しを聞いた何日か後、私はその子に急に呼ばれた。急いでるみたいだったので、私はすぐに向かった。
夜11時を回った頃だった。一人でエレベーターに乗ると、何だか急に寒気がした。その子の家は四階だったけど、古いエレベーターはとても遅い。
二階を通過する時、妙に揺れて、三階の廊下が見えたと思ったら、
真っ白い顔のショートカットの女と、スーツを着た男がこちらを見ていた。
一瞬の事だったが、 目で追われたのがわかった。
(??…人じゃないだろあれ…)異常に白かったのだ。
四階。
私は友達の話しを思い出して、凄く恐くなり、急いで彼女の部屋に行った。
ビー 呼び鈴を鳴らすと、すぐに彼女が出て来た。
(あれ…?
そう言えばさっきの女…彼女に…
似てる…?)
友達「あぁ、待ってたよ」
その日、彼女に呼び出された理由は、母親の事について。
母親はアルコール中毒で、幻覚や幻聴が聞こえるらしく、友達は毎日面倒を見て、悩んで、死にたい位、辛いと…
母子家庭なので母親とその子とおばあちゃんの三人暮らしで、父親は自殺している。
「あのさぁ、言いにくいかも知れないけど…お父さんてもしかして…ここで…」
友達「うん。飛び降りだった。うちのお父さんの借金のせいで、やむを得ず離婚して母子家庭になったの。
でも可愛がってくれてたの。私の事…
それでね、離婚して半年もしないうちにお父さんがうちに来て、その日…
お父さん、ここの団地から飛び降りたの。
最後、私に、ごめんなって言って出て行ったの覚えてる。」
「死ぬなよ。絶対。」
私はとっさにそう言った。
私はその日は彼女の部屋に泊まり、朝まで彼女と語り合った。
帰り、エレベーターに乗り、四階から下がる時、また妙に揺れた。
三階、 スーツを着た男の人が、深々と頭を下げていた。
怖い話投稿:ホラーテラー 匿名さん
作者怖話