【重要なお知らせ】「怖話」サービス終了のご案内

短編2
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終わらない

痛い

苦しい

息ができない

いやだ、俺はまだ

死にたくない

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俺達の前に立ちはだかるのは、全ての魔物の頂点に立ち、世界征服を目論む“魔王”。

俺も魔王も装備は万端。レベルは最高。

勇者である俺は、仲間と共に魔王をこの世から葬り去るのが使命。

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【戦士:必ず勝つぞ、勇者!】

【魔法使い:我々なら勝てます…!】

【僧侶:ここで勝って、世界を救いましょうね!】

【勇者:あぁ、勿論だ!!】

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だが、それは俺の意志じゃない。

今こうして頭の中で何かを思うのは自由だ。

でも、俺は決まったことしか喋れない。

自分の意志で動けない。

技や魔法も自分の意志で出せない。

まるで“誰かに操作されている”かのように、今も俺は技を放つ。

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しかし、さっき俺達は皆死んでしまった。

意識が途切れる前…最後に見たのは、俺達を見下ろし笑う魔王の姿だった。

故郷で待つ家族や国の民達に謝りながら、俺の意識は闇に沈んでいった。

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―GAMEOVER―

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気が付くと、目の前には魔王。

まわりにはパーティーメンバー。

あれ?俺は…魔王に殺されたんじゃなかったか?

え、あれは夢だったのか?

いや、夢にしては意識も痛みもはっきりしていたし……

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【戦士:必ず勝つぞ、勇者!】

【魔法使い:我々なら勝てます…!】

【僧侶:ここで勝って、世界を救いましょうね!】

【勇者:あぁ、勿論だ!!】

え?

死ぬ前と同じやりとり………まさか、

時間が巻き戻った!?

よくわからないが…とりあえず感謝!

今度こそこの世から葬り去ってやる!

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また、負けてしまった。

痛い

苦しい

これは夢じゃない。

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なんで負けた

どうして

あと一歩だったのに

あと

一撃で

倒せたのに

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気が付くと、目の前には魔王。

まわりにはパーティーメンバー。

また、時間が巻き戻ったのか…?

また、死んでしまうのか……?

いや、今度こそ、今度こそ倒す。

もう死にたくないから………

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なんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんで

また負けた?

順調だったじゃないか

どうして

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「どうして、なんて…分かりきってるだろう?」

誰の声だ?

「お前を操作している奴が悪いんだ」

この声は

「なぁ?そうだろ?」

 俺」

俺だ。

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「あー、また負けたー!

 最高レベで最強装備なのになんでだよ……」

…ザザッ ザー…

「え、画面が赤くなった…まさか壊れた!?

 僕のじゃないのに…うわー、兄ちゃんに怒られる…」

ピピ…

「エラーかな……あれ、文字出てきた」

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【勇者:お前が代わりに魔王を倒せ】

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「…え

 嘘だ、いやだ!

 僕はやだ! 

 誰か!助け」

ブツッ

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「ひろしーそろそろゲーム返してくれよ」

「あぁわかった、また貸してくれよ?

 “俺”に」

Concrete
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