男友達と実際にやった復讐話になります。
エログロ描写結構あるので、苦手な方は読まないほうがいいかと思います。
今思い出しても結構エグイことをしたなと、人の執念って怖いなと思ったのでここに投稿します。
男友達の孝太(仮名)には妹がいて、二人とも地方から上京し進学と就職をして、いつも年末年始は実家に帰省してた。
ある年いつものように帰省して、両親と4人で夕飯食べてたら、母親が妹に、
「そういえば、玲ちゃん(妹の名前)宛に、高校の時のクラスの子から結婚式の招待状届いてたよー」
と言って妹に渡した。
妹は最初誰だろーと嬉しそうにしていたが、封筒の差出人を見たとき、少し顔色が曇ったように感じたそうだ。
その夜、気になって妹の部屋に行って、何かあったのか聞いてみたら、妹は今にも泣きそうな表情で話始めた。
妹は高校3年の1年間、いじめを受けていた。
いじめの主犯は、結婚式の招待状を送ってきた女、結子(仮名)。
結子はクラスのリーダー的な存在で、常にクラスメイト4、5人をはべらせて行動していた。
最初は妹が勉強熱心で、成績優秀な事をからかうようなことから始まった。そこから、シカト、教科書に落書き、文房具を捨てられる、と段々エスカレートしていったそうだ。
そしてある日の放課後、妹が進学のために教室で勉強をしていたら、結子達がやって来て、いつものようにからかい始めた。妹は無視していたそうだが、突然結子に思いっきり頬を叩かれ、その拍子に床に倒れこんでしまった。それから取り巻き達に体を抑えられて無理矢理制服を脱がされ、紐で手足を縛られた。そして結子に、瓶に入った白い液体を顔に向けてかけられた。
苦しいのと痛いのでボロボロ泣いている姿を結子達はゲラゲラ笑い、そのまま放置して帰ってしまったそうだ。
孝太は結子達のいじめの行為と、妹の苦しみに気づけなかった自分に、はらわたが煮えくり返った。目の前では妹がボロボロ涙をこぼしていた。妹は、家族に心配をかけたくない、自分がされた事を知られたくない、と今の今まで黙っていたそうだ。
散々妹に酷いことをしておきながら、更に結婚式に来いとはふざけてる。そんな奴の結婚式なんか出なくていい。と孝太は言ったのだが、妹は、欠席することは出来ない。じゃないともっと酷いことになると。
と言うのも、実家に招待状が届く1か月前、突然自分のスマホに着信があった。結子からだった。
声を聞くのも嫌だったが、結子は勝手にペラペラ話し始めた。自分は今度結婚する。私の結婚式に出席しろ。欠席したら、高校の時のお前の醜態を写真に撮ってあるから、家族や近所にばら蒔く。勿論お祝い金も持ってこい、それなりの大金積んでくれたら、写真はバラさずお前に全部渡してやってもいい、と、笑いながら言われたそうだ。
要は結婚式を利用した恐喝だ。
最悪な経験をしたのは高校三年だけで、短大や就職先ではいじめは無かったので、安心していた矢先の電話だったという。
妹の体は震えていた。
孝太は決意した。結子に仕返しをする、妹をこれ以上苦しめるやつには制裁を加えると。
そして、大学時代一番仲の良かった僕に、協力してくれないかと連絡を寄越した。
話を聞いて、とりあえず結子はクズ以外の何者でもないので、仕返しするなら思いっきりやろう、と僕は孝太の仕返しに協力することにした。
まずは結子の情報を集めることにした。高校の卒業アルバムの顔写真を手掛かりに、SNSで高校の名前や地元の地名で検索をかけたら、思いの外早く発見出来た。
見た目清楚な雰囲気を出してはいるが、近々結婚する奴とは思えない投稿(女子数人とクラブや海の家で男にいちゃつく、居酒屋やカラオケでオール等などいかにもなパリピ)を幾つもしていた。
そして婚約しましたー♡という投稿には、そこそこ男前なエリート系の男とのツーショットが載っていた。ブランド物のバッグや靴で、いかにもなセレブ気取りが逆に痛々しい。
ここまでで判ったことは、結子は遊び好きで面食い。そして金持ちが好き。イケメンであれば誰だろうといちゃつくのが大好き、だということ。ということは、下半身も相当緩いのでは?と、僕達は思った。ならば、その緩そうなブツをとことん利用してやろうじゃないかと。
そこで僕はある人物を召喚することにした。
学生時代、そこそこやんちゃで遊んでいた時期があり(今となっては黒歴史だが)、よくつるんでいた知り合いがいた。見た目は塩顔系でちょっとチャラい感じだがモデル体型のイケメン。そして、ナンパと女たらしが大の得意(僕とよく遊んでた時は、常に女子をお持ち帰りしていた)。仮にリョータとする。
リョータに電話して、久々に遊び行かね?と誘ったら、速攻でOKの返事が来た。
そして、早速今夜待ち合わせることになり、その前に孝太と二人で計画を練ることにした。
夜7時、繁華街の入り口で二人で待っていると、リョータが遅れてやってきた。
見た目は少しチャラいけど、結子のように人を傷つけて楽しむような悪人というわけではない。女にだらしないだけの、いい奴。ナンパの上手さが長所でもあり短所にもなっている面白い奴だ。リョータと再会したら何だか遊び倒してた頃の気持ちが蘇ってきた。孝太を紹介して、とりあえず先にに飯食おうということになり、居酒屋に入った。
リョータは今、管理職をやっている高収入の彼女の家に居候していて、その彼女もナンパで釣ったとか。
チャラい世界にあまり慣れていない孝太は最初は少し怪訝な面持ちだったが、酒が入りリョータのナンパの武勇伝なんかを聞いているうちに仲良くなっていて、僕はほっとした。しかし、計画はこれからだ。孝太と僕は常にスマホで結子の投稿をチェックしていた。今夜、クラブに友達と遊びに行くという投稿があったのだ。
そして結子がクラブでの写真をSNSにアップしたのを確認したところで、リョータに今回誘った理由と計画を打ち明けた。
要約すると、クラブでリョータに結子をナンパさせ、そのあと4人でクラブを抜け出し結子が喜びそうな派手な演出を仕掛ける。その後リョータと結子を二人きりにして、リョータにはそのままホテルにお持ち帰りしてもらい結子を食ってもらう。そして事の全貌をビデオで録画する。ビデオカメラは、待ち合わせする前にあらかじめ予約しておいたホテルの部屋に、バレないようにセットしておいた。動体感知と遠隔操作で録画できるものを孝太が用意していた。僕は昔のつてをたどって派手な演出になるものを用意した。
演出やホテル代金はこっちで持つ、その代わりお前には体を張ってもらう、とお願いしたら、意外にもリョータは快諾した。
「彼女が仕事忙しいから構ってくれなくてちょっと溜まってたしwwwてかビッチとタダで遊べるとかマジラッキー!www」とかなり喜んでいた。リョータの思考はいつもどこかブッ飛んでるなと思う。
クラブの場所を確認し、3人で乗り込む。爆音でかかる音楽とミラーボールと大勢の客の中をかき分けると、奥のラウンジのソファで女子数人がはしゃいでいる。その真ん中に、結子がいた。
しばらく様子をある程度の距離からうかがう。
取り囲んでた女子がトイレか何かで離れたすきに、リョータを向かわせる。
10分もしないうちにナンパ成功。想像していた通り、面食いの結子はリョータに話しかけられるたびにキャッキャとはしゃいでいた。
「飲みたいものあったら俺がご馳走してあげるね!^^」
「えーっ♡タクマ君ありがとー♡」
「タクマ」という偽名を使っていた。リョータはいつもナンパするとき名前を使い分けて色んな女の子をひっかけていた。
リョータに結子を任せ、僕と孝太は少し距離を置いて様子を伺うことにした。
ふと孝太に目をやった。孝太の目は深く落ち着いたように見えた、しかし、拳はかなりの力で強く握られていた。目線の先には、妹に酷いいじめをしていた張本人が嬉しそうにはしゃいでいる。
きっとすぐにでもブン殴ってやりたいに決まっている。だが今は計画を確実に実行することが先決だ。孝太に声をかけ、外に出る。
僕があるところへ電話を掛ける。クラブから少し歩いた先にリムジンが停まっていた。僕の演出はこれだ。車内にはシャンパンやケーキ、可愛らしい風船なんかの飾り付け。いかにも女子が喜びそうな感じにお願いした。
運転手に声を掛け、リョータと結子がこちらに来る事を伝えた。孝太はリムジンの中をまじまじと見たあと、鞄に入れていた置き時計型の小型ビデオカメラを仕掛けた。
そしてリョータに電話をかけて合図をし、リョータが向かうホテルの近くのビジネスホテルに向かった。
次の日の日曜、事を済ませ、ビデオを回収したリョータから連絡が来た。
最寄りの駅で落ち合い、3人で孝太の家に向かう。
映像系の仕事をしているだけあって、孝太の部屋には色々な機材があった。
早速ビデオのデータをPCに取り込んで編集する。
リムジンの中でいちゃつく2人。
結子はシャンパンとケーキを頬張りながら、上から目線で会社の同僚や遊び仲間、更には婚約者を鼻で笑いバカにした内容ばかりを話し、私モテて困る~♪てかタクマ君ってお金持ちなんだねスッゴーい♪もう今彼と別れてタクマ君の花嫁になっちゃおうかなぁ♪
とリョータにいちゃついていた。痛々しくて逆に笑えた。というかリョータは爆笑していた。
ホテルの内容はちょっとエグすぎなので割愛。
リョータの体を見切れるように編修し、100均で買ったDVD200枚位に延々と焼き続ける。
僕はふと気になって、妹が今どうしているのかを孝太に聞いた。
妹は結子からの脅しの電話以来体調が優れず、
病院で診て貰ったところ、不眠症と診断されたそうだ。
しかし結婚式には出席することにしたという。やはり写真のことを恐れてのことだそうだ。
孝太は結子といじめていた共犯の生徒も妹から聞きだし、のちのち別の方法で仕返しする、ととても静かな声で言った。カシャッ、とPCから最後のDVDが排出された。
結子の結婚式当日、孝太と僕はスーツ姿で会場に向かう、新郎新婦と鉢合わせないことを確認しながら、結婚式のスタッフに声をかける。新郎新婦の友人で、2人に依頼されてメッセージビデオを製作した、2人からサプライズだから内密にと言われているので、どうかこのまま参列者の引き出物の袋に同梱ください。と、スタッフにDVDの入った段ボール箱を渡した。そしてそのまま会場を後にし、孝太は妹に付き添いたいからとその場で解散した。
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それから約2週間後、孝太から連絡があり飯に誘われた。待ち合わせ場所に行くと、孝太と妹、更にはリョータまで来ていた。
孝太と妹は、結婚式の後何があったかを話してくれた。
結子の結婚式には、両家の親族はもちろんのこと、会社の同僚や役員クラスの人間、高校や大学の友達など、総勢約200人程が集まり、華やかなものだったという。しかし、結婚式が終わり、皆がメッセージビデオと称したあのDVDを観てしまった事で一気に修羅場と化した。
両家の親族、特に新郎側は怒り狂い、結婚は破談。そして、あの日クラブで結子の周りにいた女子たちは会社の同僚で、有志を募って集めたお金で結婚祝いパーティーを企画していたそうなのだが、結子からの散々な言われ方に腹を立て、絶縁宣言。会社の役員クラスまで参列していたことや、SNSでも「ヤバイDVD」の件を拡散されて結子は会社を退職。
そして妹のスマホに再び電話がかかって来た。「お前が○○先生に媚び売って勉強なんか頑張るからいけないんだ」「私が不幸なのはお前のせい」「この際写真バラ撒いてやる!殺してやる!」と、ヒステリックな声で喚かれたそうだ。しかし妹はその会話をすべて録音していた。
その音声データと「どうか結子さんを止めてください」というメッセージを添えて結子の両親宛に送ると、なんと後日妹宅に結子の両親が訪ねてきて、土下座し謝罪したんだそうだ。
孝太も妹宅に駆けつけ、2人でいじめの事実や、恐喝まがいの電話をされたことを全て打ち明けた。そして、「なぜ結子が謝りに来ないのか」と声を荒げて問いただすと、
結子の両親は妹からの手紙を読んで娘を問いただそうとしたが、なんとご祝儀をすべて持って姿をくらましてしまい、今何処にいるかわからないのだという。
写真の在りかもわからず、携帯もつながらない。あらゆる手段で必ず見つけ出す、と何度も何度も謝罪し、妹が渡したご祝儀のお金を全額返金、警察にも相談し、妹の身辺を守ると言ったそうだが、2人はあまり信用できずもやもやしていたところに、孝太のスマホにリョータから連絡がきた。
結子が家までストーキングしてきて、彼女と大喧嘩。ご祝儀らしき金をチラつかせて「一緒に海外で暮らそう♪」と迫られたという。
両親と4人でリョータの(彼女の)家に向かうと、髪の毛ボサボサで化粧も剝げて涙と鼻水でボロボロになった結子がそこに居た。
逃げないように取り囲み、結子に全てを問いただした。
あの時写真を撮ったという事実はない。妹に電話したのは、ブランド物を買いすぎてローンを組んだが払えなくなり、写真をバラ撒くぞ、と言えばお金が手に入ると思った。
そもそもは高校の担任のことがとても好きで気に入られたかったが、成績優秀な妹を先生が褒めるのが気に入らなかった。だから懲らしめようと思った。お前が悪いんだ、私は悪くない。結子はそうこぼした。
余りにもお粗末過ぎる理由に皆唖然としていたという。結子は両親に頬を思いっきり叩かれ、連行されていった。
残された4人は( ゚д゚)ポカーンとしばらくその場に固まってしまったそうだ。
ちなみに結子と一緒に妹をいじめていた取り巻き達は、孝太が手を下す前に自滅したそうだ。
結子はリムジンの中で、取り巻きたちの悪口もかなり言っていた。DVDを観た取り巻き達と、結子の間で罪の擦り付け合いが始まり、更にお互いの悪口をSNSで拡散しまくり、それに気づいた彼女たちの両親や彼氏をも巻き込んで修羅場に発展し、生活が滅茶苦茶になったという。
妹は心の傷が癒えたとは決して言えないが、謝罪の言葉を聞けて少しずつ不眠の症状も緩和されたと言っていた。そして何より、兄がいつも寄り添って支えてくれたことが嬉しかったと、目を潤ませていた。その日僕たち4人はオールで飲み騒ぎ、帰って爆睡した。
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それから2年が経ったつい最近、久々にAVでも観るかーと思ってレンタルビデオ店にいって色々漁ってたんだ。
ある棚にちょっと特殊なジャンル(ブ〇専とかデ〇専とか)が置いてあるんだが、ふと目に入ったやつに何か見たことある顔があったんだ。
それ、結子だった。
風の噂で、実家を抜け出して別の男と駆け落ちしたがその男がどうも裏社会とつながっていて、借金のカタにされてるとかされてないとか、とは聞いていたが。
頭は坊主にされ、手足ロープで縛られて、過激なプレイ専門の作品ばかりだった。
ヤバイDVDって沢山あるもんだな。
ちょうどその日は、孝太の妹の結婚式の帰り道だったから、奇妙な偶然もあるもんだな、と思った。
この話は、これで終わりです。大したオチもないけど、色んな意味で人間って怖いよな。
作者rano