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短編1
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本当の静寂

今から18年前、私が大学生の頃のお話。

その頃バイクの免許をとって、オフロードバイクに乗っていました。その頃はバイクに夢中で急に夜中に国道413経由で富士山方面に向かいました。

2時間程で無事に富士山周辺に着いた。

若い人は分からないかもだけど、富士山の近くに某テーマパークがあったんだよね。そこの脇に林道があって、オフロードバイクで何とか入っていけるスペースがあった。確かam2時頃、真っ暗な林道を独り走ってた時に白い車が放置されているのが前方に見えた。

Uターン出来るスペースもないし、林道とは言えゴツゴツとした岩がたくさんあったけど、前に進むしかなかった。ビビりな私はもちろん車の脇を抜けるときに絶対に窓は見ないと決めて通り抜けました。

更に進むと、分かれ道(登りと下り)、下りを選択したら、そこは獣道で前方に光るものが浮いていた。

よくよく見ると大きな鹿の目が光っていたわけ。

クラクション鳴らしたら直ぐ消えたけど、一応富士山の生態系には熊も生息してるから、あの時はかなり焦った。

その後、特に怖い体験はなかっんだけど、エンジンを切ったら、静寂に包まれて一切の音が無くなった。この時に初めて富士の樹海に来たのは良いけど、本当の静寂が恐い、闇が恐い、まだ死ねないと思い何とか獣道を脱出しました。

あの時の静寂は、忘れられない。

Concrete
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