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短編2
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夢の声

これからお話する体験は、実話ですがあまり怖くはないかもしれません。

その頃私は、夢だった仕事につくために、働きながら毎夜資格の勉強をする日々を過ごしていました。試験の1ヶ月前頃のことだったと思います。その日も勉強を終えて、疲れていた私は布団に入ってすぐに眠りにつきました。

眠りについてすぐ、夢を見ました。

その夢で私は、母と机を挟んで座っていました。母は私に男の声で、自分の弱さに負けてはならないぞと繰り返し伝えてきました。しかし、母はただニコニコと笑っているだけで、しゃべっている様子はありません。その男の人の声が頭の中でわんわんと響き、気づけば母の姿は消え、私は星がたくさん瞬く漆黒の宇宙の中を1人で漂っていました。声は、繰り返し自分の弱さに負けることは許さんぞと私の頭の中に語りかけてきます。

その声はとても厳しく、私は畏怖の念で心が震え、夢の中でぼろぼろと泣いてしまいました。ごめんなさいと心から謝り、許しを乞いたくてたまらなくなりました。そしてその声を聞きながら、私は半ば夢を諦めかけていた自分を心から恥ずかしく思い、思いを正さなければと心底思いました。そして声が信じられないほど大きくなり、世界中に響きわたるほどになると、半ば夢から覚醒したような状態になりました。そしてその瞬間、頭のてっぺんから電気のようなビリビリする何かが自分の体に入り、足の裏からものすごいスピードで抜けて行くのを感じました。そして抜けたと思うと、足の裏が焼けるように熱くなっていました。

そのようなことが起きたので、すっかり目は覚めてしまい、朝方4時頃からその出来事について考え、1人もんもんとしていました。

不思議な体験はそれでおしまいです。

怖い話ではないかもしれませんが、私の不思議な体験です。

Concrete
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