初投稿です。長文、駄文、ご容赦下さい。
私が家族旅行に行った時の事です。
目的地に向かう途中、群馬県のとある心霊スポットの前を通ることに。
実は私、結構恐がりで、その時も口では強がっていたものの、内心ではビビりまくってました。
段々心霊スポットに近付いていく車の中、恐怖を紛らわすためにやけにテンションを高めた私は、
「逆に見てみたいね!楽しみだな」
などと言いつつ、心の中で、
「すみません怒らないで下さい出ないで下さいお願いします」
と祈ってました。
しかし、強がりへの天罰か、祈りも虚しく私は見てしまいました。
心霊スポットの近くの山道。
その脇に密かに佇む物。
泥だらけの、薄汚れた、
下半身のみの人間。
声も出ません。
下半身オンリーの人間がすることと言えば、ジャイアンでも追い付けないスピードで走り回り、追いかけてくるぐらいしかない。
上半身に水を飲ませることも出来ない今、こんなボロい軽自動車すぐに追い付かれる。
頭に浮かぶのは走馬灯。今まで有難う、みんな。私はもう駄目で、
あれ?
追ってこない。
そもそも動いてない。
血も流れてない。
なんだ。
良く見たらあれ、道路工事中に道を塞いだりする、あの赤い棒を振り続けるメタボ気味のオッサン人形(ヘルメット着用)の下半身じゃん!
一気に気が抜けて、力無く笑うことしか出来ませんでした。
何だよ何だよ。とんだ幽霊だ。
そう思いながら、日帰り旅行を楽しみました。
「…でも、何だってあんな辺鄙な場所に?」
その後、帰り道。
人形の下半身は、影も形も無くなっていました。
怖い話投稿:ホラーテラー 匿名さん
作者怖話