短編1
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従兄弟の友人その1

ただただ従兄弟の友人の話をする。

その友人ってのが面白い奴でさ。

話すと面白いことしか言わないし、何て言うか冗談好きって言うのかな。

そう言う奴なんだけど。

ある日の夜に従兄弟とその友人、仮にA君と一緒に地元の山にドライブに行ったんだよね。

みんなして

「なにか出そう!」

とか言いながら盛り上がっちゃって、キャッキャしてた時に、そのA君が言うのよ。

「これから面白いこと起こるよ!」

ってさ。二人して

「幽霊でもでんのかよ」

何て茶化してたらいきなりさ、ドンッ!って音と同時に何かを確実にひいたってのがわかったのよね。

車に何かぶつけた人はわかると思うけど、衝撃と音が正にそれ。

人でもやっちまったんじゃないかって車止めようとしてたら、そのA君笑いながら

「ねっ、だから言ったでしょ?面白いこと起こるって。いいからそのまま走ってよ。」

何て言うのさ。正気の沙汰じゃないのかこいつは!なんて思いながら、車止めるよう言うんだけども従兄弟はそのまま走っちゃったのよね。

もやもや残したまま家に帰って、従兄弟に何で止まんなかったか聞いてらさ。言うんだよ。

「ひいた筈なのになんもなかった。」

じゃあ、俺らは何をひいたってンだよ。

Concrete
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